IBMは米国時間19日、電子フォームソフトウェアメーカーPureEdge Solutionsの買収について合意に達したと発表した。買収金額は公開されていない。
IBMによると、今回の買収の目的は、PureEdgeの技術を自社のソフトウェア製品であるWorkplaceやLotusに組み入れることにあるという。PureEdgeの技術は、組織が企業データの取得と保存を効率的に行えるように設計されている。カナダのブリティッシュコロンビア州ビクトリアに拠点を置く株式非公開企業のPureEdgeを買収することで、IBMのコンテンツ管理ビジネスは、さらに拡大するだろうと同社では述べている。PureEdgeのソフトウェアを利用すると、顧客は効率的かつ標準化された手法で在庫や顧客、価格に関する情報を収集したり、配布したりできるようになる。PureEdgeは、保険、官公庁、銀行、医療業界向けのソフトウェア開発に力を入れている。
IBMは、PureEdgeを選んだ主な理由として、PureEdgeの技術がXML(Extensible Markup Language)に基づいていることを挙げている。XMLを採用していることから、PureEdgeのソフトウェアは、幅広いアプリケーションとの連携が可能である。IBMは、PureEdgeのツールとWorkplaceの統合に早速取りかかると述べた。
IBMの競合企業であるMicrosoftは6月、2006年発売予定の「Office 12」では、Excel、PowerPoint、WordのファイルフォーマットがXMLベースになると発表した。
IBMの幹部によると、PureEdge買収により、電子フォームソフトウェアの技術が取り入れられるWorkplaceなどの製品を使う企業では、ビジネスプロセスの自動化を促進できるという。
「電子フォームが、情報交換を行うための主要な形式の1つになりつつあることが、これまでのわれわれの経験から分かっている。これは、メッセージやドキュメントだけでなく、ビジネスプロセスを取り扱ううえでも有用な技術である」とIBMのゼネラルマネージャであるAmbuj Goyalは、電話会議で述べた。「われわれは、IBMの全製品ラインに電子フォーム技術を組み入れるため、今回の買収を行った。これこそ、われわれが取り組みたいと思っていることの1つだ」(Goyal)
Goyalによると、買収は7月22日に完了する予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ