MacromediaおよびHewlett-Packard(HP)は、通信キャリアが両ソフトウェア企業のソフトウェアアーキテクチャに基づいた新サービスを開発するのを支援する目的で、新たに提携を結んだことを明らかにした。
米国時間9月6日の発表によると、両社は、キャリアがMacromediaの「Flash」オーサリングソフトウェアおよびHPのサービスデリバリー基盤(SDP)に基づいて、次世代通信アプリケーションを開発するためのツールを提供していくことになるという。
FlashとHPの通信アーキテクチャソフトウェアを組み合わせることで、キャリアは、Macromediaの「Breeze」テクノロジーを利用するコラボレーションツールなど、非常に多くの種類のサービスを開発することが可能になると両社は主張している。
SDPはサービス指向アーキテクチャ(SOA)を核とした技術なので、キャリアはみずからのネットワークですでに利用しているテクノロジーを用いて、Webサービス越しにFlashアプリケーションを開発できるようになるという。MacromediaおよびHPは、両社の技術の組み合わせをすでに利用しているキャリアパートナーやアプリケーションの具体名は明かさなかったが、同ツールを使用すれば、企業コラボレーションシステムから携帯ゲームサービスまで、あらゆるものが開発可能になるとしている。
また両社の幹部は、この組み合わせパッケージを利用することで、キャリアはサービスを開発するためにネットワークを大幅に更新しなくて済むと話している。アプリケーションの開発にWebサービスを用いると、新たな通信インフラストラクチャ技術に搭載される機能を同システムで利用できるという。
Macromediaの通信ソリューション部門バイスプレジデントEric Weissは、「フルIPネットワークの基盤がなくても、今日のネットワークですぐれたコラボレーションサービスを提供することができる」と述べ、「回線交換技術を利用したカンファレンス機能や位置ベースサービスばかりでなく、モバイルWebサービスをも活用して、キャリアがそうした新たなサービスをすぐに利用できるよう支援していく」と続けた。
HPによれば、SDPは、新しいFlashアプリケーションをデザインし配信していくための、ドキュメント化されたレファレンスアーキテクチャを、キャリアに提供するものだという。HPのソフトウェアに最初に統合されるMacromediaのツールは、ウェブカンファレンス製品であるBreezeになる予定だ。
「Flashとの統合を通してエンド・ツー・エンドのソリューションを提供していくうえで、SDPはコアネットワークインフラストラクチャの上位に位置づけられ、サービスの作成や配信、管理を取り仕切る」と話すのは、HPでネットワークドメインソリューションのディレクターを務めるPeter Dragunasだ。同氏は、「HPは以前、コアネットワークに注力していたが、今回の提携により、今後はデバイスにまでサービスを届けられることになる」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ