ネットマークスは10月7日、SIP対応コンタクトセンターシステムの販売を開始すると発表した。PBXを配置する必要がなく、コスト効率に優れたコンタクトセンターを迅速に構築できる。
同社が販売するシステムは、ジェネシス・ジャパンの新型サーバ「Genesys SIP Communication Server(SIP-CS)」を中心に構成されている。ジェネシスの国内コンタクトセンター市場におけるシェアは6割以上あり、既存ユーザーは現在利用している各種アプリケーションを引き続き利用できるので、スムーズな移行が可能になる。
ゲートウェイには米Network Equipment Technologies(net.com)の「SHOUTip」を採用。IP電話機は、サクサやシスコシステムズのSIP対応固定電話を利用できる。LAN部分も、マルチベンダー環境での構築が可能。IPベースでシステムを構成し、通話制御プロトコルにはSIPを採用しているため、ほかのSIPベースのアプリケーションと連携することもできる。ネットマークスは、「ベンダーの固定化や複雑なアップグレード、高価な維持コストを回避でき、構築後の柔軟な運用が可能になる」としている。
また、PBXを利用した従来システムに比べて、中規模コンタクトセンターの立ち上げにかかる構築期間を大幅に短縮できるほか、個人情報が格納される各種サーバ類をデータセンターに集約するので、個人情報保護やセキュリティ面も強化できる。さらに同社は、「構築コストが従来のPBXを利用したシステムに比べ、約3分の2で済む」としている。
同システムの主なターゲットは中規模コンタクトセンターだが、導入企業の状況に応じて段階的な導入や最大1000席までの拡大も可能。ネットマークスでは、SIP対応のコンタクトセンターシステムにより、今年度10億円の売り上げを予定している。