ミラポイント、振る舞いに基づくウイルス検知機能を発表

田中好伸(編集部)

2005-10-24 21:05

 メールセキュリティ対策のミラポイント・ジャパンは10月24日、プログラムの振る舞いに基づいてウイルスを検知するソフトウェア「Mirapoint RAPID Anti-Virus」を12月中旬から販売すると発表した。

「未知のウイルス、ワームにはビヘイビアベースの検知が必要」Bethany Mayer氏

 米Commtouchの「Zero Hour Virus Protection」をベースにしたRAPID Anti-Virusは、ミラポイントのメールセキュリティ対策アプライアンス「RazorGate」シリーズ、メールサーバアプライアンス「Mirapoint Message Server」上で稼動する。日商エレクトロニクス、シーティー・エスピー(CTCSP)、ネットワンシステムズなどの販売代理店を通じて販売される。なお価格については10月24日現在、未定としている。

 既存のウイルス検知は、ウイルス対策企業から配信される定義ファイルにシグネチャがあっているかどうかで判断されている。このようなシグネチャを基にした(シグネチャベース)ウイルス検知について、米Mirapointで最高マーケティング責任者(CMO)を務めるBethany Mayer氏は「定義ファイルが更新されるまでに数時間のタイムラグが生じることになり、ウイルスの拡大に間に合わないことがある」と指摘。

 昨年11月に発生した「Beagle.AV」と呼ばれるウイルスは、「プログラムの振る舞いに基づいた(ビヘイビアベース)ウイルス検知でMirapointが検知してから、5時間34分後に大手ウイルス対策企業から定義ファイルが更新されている」(Mayer氏)という。ビヘイビアベースのウイルス検知は「発生してから数時間のうちに大発生するような“ゼロ時間ウイルス”による被害を未然に防ぐことができる」(Mayer氏)とその優位性を強調している。

 なお、RAPID Anti-Virusは、挙動の怪しいプログラムを一時的に隔離するという仕組みをとっており、実際にウイルスへの検疫機能を持っていない。そのために「シグネチャベースのウイルス検知とRAPID Anti-Virusは“補完関係”にある」(Mayer氏)としている。ミラポイントでは、従来のシグネチャベースの「Mirapoint Anti-Virus」とRAPID Anti-Virusを組み合わせて、ウイルス対策を進めていくとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]