JavaOne Tokyo 2005開幕で「Participation Age(参加の時代)」到来を告げたサン - (page 2)

山下竜大(編集部) 2005年11月09日 07時07分

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 まず最初にステージに登場したRivas氏は、「われわれが目指すゴールは、Java MEおよびJava Cardテクノロジーにおいて、大きな潮流や重要な取り組みに対する何らかの展望を提供することだ」と話す。

米Sun MicrosystemsのDavid Rivas氏

 そのゴールに向けた取り組みの結果としてJava MEは、2005年に大きな成長を遂げており、10億台のデバイスにインストールされたほか、700種類以上の携帯デバイスに搭載されている。また、世界中の140社以上のキャリアに採用されている。「いまやJavaを搭載していないデバイスを探す方が難しいくらいだ」とRivas氏。

 同氏はさらに、「特にモバイル市場においては、日本は重要な市場。現在、日本で使われている技術は、数年後には世界中で使用されることになるだろう」と加えた。

 モバイル市場では現在、Java MEで定義された携帯電話向けの標準仕様であるMIDP(Mobile Information Device Profile)がJavaOne Tokyo 2005のスポンサーでもあるNTTドコモをはじめとする各キャリアに採用されているが、携帯電話機でJavaを利用するためのガイドラインであるJTWI(Java Technology for the Wireless Industry)も採用されつつある。

 さらに今後の展開としては、2005年にサンフランシスコで開催されたJavaOneにおいて、ノキアが基調講演を行い、MSA(Mobile Service Architecture)をサポートすることを発表している。MSAに対する取り組みでは、ハイボリューム向けのMSA for CLDCが2006年ごろより、ハイエンド向けのMSA for CDCが2007年〜2008年ごろより本格化することが予測されているが、Rivas氏は「ローエンドからハイエンドまでの互換性が重要になる。組み込み機器からエンタープライズまでの互換性をサポートできるのはJavaしかない」ことを強調した。

米Sun MicrosystemsのJohn Pampuch氏

 Rivas氏に続いて登場したPampuch氏は、J2SE 5.0の現状と今後登場する開発コード「Mustang」と呼ばれるJava SE 6.0、開発コード「Dolphin」と呼ばれるJava SE 7.0のロードマップについて紹介した。まず、現状としては開発コード「Tiger」と呼ばれていたJ2SE 5.0が2004年9月のリリース以降、1億ダウンロードを達成したことが紹介された。

 Pampuch氏は、「J2SEと呼ばれるのはバージョン5.1まで。バージョン6.0からはJava SEと名称が変化する。J2SEは、スレッディングの技術やガベージコレクションなど、この10年で大きな進化を遂げ、パフォーマンスもJ2SE 1.2とJava SE 6.0を比べると約6倍向上した。Java SEは、今後もさらに進化を続ける」と話す。

 2006年中旬にリリースが予定されているJava SE6.0では、より高い互換性や信頼性、品質が追求されており、診断やモニタリング、管理機能が強化されている。またXMLおよびWebサービスのサポートが強化されるほか、より使いやすい開発環境を提供するEoD(Ease of Development)のさらなる拡張、マイクロソフトの次期OSであるWindows Vistaに対応したインターフェースの確立など、よりオープンな開発環境の実現に向けた取り組みが行われている。

 また、2008年にリリースが予定されているJava SE 7.0についてPampuch氏は、「互換性の向上が重要であり、XMLの直接サポートなど、数多くの機能強化が計画されている」ことを紹介した。

米Sun MicrosystemsのMark Hapner氏

 最後に登場したHapner氏は、Java EE 5.0について紹介。「Java EEは、企業システム構築において非常に強力な開発環境であり、業界標準となっているが、開発者にとって非常に難しい開発環境だったことも事実であり、最新版ではEoDが強化されている」と話す。同氏は、同じ処理を行うJ2EE 1.4とJava EE 5.0のロジックを紹介し、Java EE 5.0で記述すべきコードを大幅に削減し、開発環境がシンプルになったことを強調した。

 Hapner氏はまた、「Java EE 5.0では、EoDの強化はもちろん、シンプルなWebサービス環境の実現やWebサービス標準技術のより一層のサポートなど、数多くの機能強化が行われている」ことを紹介。Webサービス機能強化の一環として、マイクロソフトの.NET環境との相互運用性の確立などについても紹介されている。

 基調講演では、Java ME、Java SE、JavaEE、それぞれについて、サンの取り組みが紹介されたが、Java SE 6.0(Mustang)の開発を支援するプロジェクトや、オープンソースの Java EE 5 Application Serverを開発するプロジェクト「Project GlassFish」などへのJava開発者の参加(Participation)も訴えた。

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