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低コストでオフコン情報を集約し、予算編成の期間を半減(前編) - (page 2)

小林正宗(月刊ソリューションIT編集部)

2005-12-20 10:00

 だが、営業所の端末をすぐには撤廃できない理由があった。全国の営業マンが、在庫照会に使っていたからだ。そこで新たに、各支店にある端末へ在庫照会するためのシステム開発に迫られていた。総務本部システム統括部の草野和英部長は「当時、ハードベンダーからはいくつかのエミュレータが発売されていましたが、どれも実用性に乏しかったのです。操作性が良くない上に、GUIもパッとせず、導入すればエンドユーザーから反発があるのは目に見えていました」と振り返る。

リリカラ
総務本部
システム統括部
草野和英部長

 また、9台あった富士通製のオフコンは、それぞれ導入時期や型番がバラバラで、アプリケーションやOSのバージョンも異なっていた。これらを統合するには、相当のコストがかかると懸念していた。

 2001年ごろ、システム営業担当者からツールを紹介された。それが、三和コムテックが提供するウェブエミュレーター「eLECTRAN」だ(囲み記事参照)。これは、ウェブ画面からオフコンやメインフレームに直接アクセスし、リアルタイムに在庫を照会できるのが特徴だ。基幹システムに手を入れずにウェブシステムを構築できるため、構築費用や期間も抑えられる。

 2002年にeLECTRANの導入を正式に決定。開発は、SI企業のジェイ ティ イーが担当することになった。同年末から、導入プロジェクトがスタートした。

 要件定義に1カ月、実装に1カ月半、チューニングに1カ月でプロジェクトは完了。ネットワークの改変を除く導入コストも、約620万円で納まった。総務本部システム統括部の台井誠課長は「当時、経営層への稟議書には『eLECTRANの導入で年間400万円のコストを削減できる』としました。導入後に50数台の端末を撤廃しましたので、その目標はクリアできました」と説明する。

ホストを更改せずに
ウェブシステムを実現

 eLECTRANは、基幹システムを変更せずに、ウェブシステムを構築できるウェブエミュレータだ。複数かつ異機種のメインフレームやオフコン情報を、同じ画面に表示可能なため、高価なEAIを導入しなくても、ホストの情報をウェブ上で使用できる。

 基幹系システムや業務系システム、パッケージソフトなどから、必要なフィールドのデータを収集し、1つのウェブ画面に表示する。エンドユーザーがウェブ画面上でデータを入力すると、eLECTRANサーバーがホスト用のスクリプトへと変換し、データを変更する。変更後の画面は、逆に同サーバーでウェブ用に変換され、クライアントに表示する。ベンダーを問わず、各種メインフレームやDBMSと連携できる。このため、エンドユーザーはウェブブラウザを通じて、メインフレーム等のアプリケーションを操作できるようになる。

 活用例としては、PDAやハンディターミナルを使った出荷業務がある。ホスト端末のデータを、eLECTRANサーバーを経由してPDA等に表示。画面上で出荷を処理し、データを送信すると、同サーバーが自動的にホスト用のスクリプトに変換。リアルタイムで基幹システムのデータを更新する。

 このほか、携帯電話を使って在庫や顧客を照会できるため、SFAシステムの1つとして利用されるケースもある。

 ライセンス料金はホストにより異なる。IBMのiSeries400の場合、5ユーザー同時アクセスで30万円からとなっている。

図 eLECTRANのXMLスクリプト技術


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