日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は1月24日、医療/福祉向けの寝具リース事業などを展開する小山が微生物の増殖の危険性が低く、耐熱/耐久性に優れたセラミック加工のICタグを使用した個品管理システムを構築すると発表した。
小山は、衣類に取り付けるICタグには衛生面での安全性が重要であると判断し、日本で唯一のセラミック加工ICタグメーカーであるKRDコーポレーション製のICタグを採用。衣類に取り付けたICタグから情報を読み取り、基幹システムと連携させる予定。これにより、病院から回収された衣類を、「クリーニング中」「出荷待ち」といったステータスで把握できるため、病院からの入荷問い合わせに対して迅速に回答できるようになる。
また、適確な在庫管理も可能になるため、入出荷時の余剰在庫を軽減することも可能。衣類の洗濯回数や貸し出し実績データを分析することで、商品ライフサイクルを最適化することも検討している。
小山では、このシステムをPFI事業(Private Finance Initiative:民間資金活用事業)にも活用していく計画。新システムは2006年10月に滋賀県内の公立病院向けに稼動予定で、今後はリネンサプライが必要とされるあらゆる事業に横展開される。
今回のシステム導入に当たって小山は、日本IBMにICタグの選定からシステム導入までを一括して委託。日本IBMは、洗濯工場内でタグの読取りを行うための専用端末として、リネンサプライ業界専用のKIOSK端末を新たに開発した。タグから読み取った情報をシステムに連携させるためのミドルウェアは、WebSphere RFID Premises Serverが採用されている。