CRMベンダーのオニックス・ソフトウェアと、CRMソリューションの導入コンサルティングおよびインテグレーションを手がけるイーシステムは6月28日、日本市場における販売提携を結ぶことに基本合意したと発表した。
オニックスでは2005年度より、従来の中小規模向けから、大規模向けCRMソリューションの提供へと販売戦略を転換しているという。今回のイーシステムとの提携は、そのパートナー戦略の一環となるものだ。Siebelなどをベースとしたソリューションで多くの実績とノウハウを持つ同社との販売提携により、日本市場でのシェア向上を目指す。
記者発表は、同日に東京ビッグサイトで開幕した「第11回データウェアハウス&CRM EXPO」(リードエグジビジョンジャパン主催)のオニックス・ソフトウェアブースで行われ、Onyx Software国際部門担当シニアバイスプレジデントのAndie Rees氏、オニックス・ソフトウェア代表取締役社長の中村薫氏、イーシステム代表取締役社長の渡辺博文氏が出席した。
渡辺氏は、「これまでに失敗をしてきたのは“パッケージありき”のCRMであり、顧客本位のソリューション提供が重要になる。オニックスの提唱する機敏性と柔軟性を重視した“アジャイルCRM”のコンセプトは、次世代の統合型CRMシステムを構築する上で非常に有効だと評価している」とコメント。また、オニックスの中村氏は「第一次のCRMブームに乗ったユーザーのリプレース需要などによって、CRM市場にも新たな動きが出てきている。また、オラクルがシーベル、ピープルソフトを吸収したことで、ユーザーにとってのオニックスの優先順位が上がってきているという実感もある。これらのチャンスを逃さず波に乗りたい」とコメントし、両社の提携による拡販に意欲を見せた。