CRCソリューションズ(CRC、杉山尋美社長)は9月5日、今後の利用拡大が見込まれる「緊急地震速報」の関連ビジネスを強化するため、財団法人鉄道総合技術研究所のグループ会社ANET(小高俊一社長)とシステム構築などで資本提携したと発表した。
今回の提携により、ANETは、都内にある「CRCデータセンター」に配信センターを設置し、365日24時間の有人監視体制による「緊急地震速報」の配信サービスを開始した。
「緊急地震速報」は8月1日から気象庁が配信を開始したサービス。地震のP波とS波の伝播速度の違いを利用し、震源の近くで検知した情報をもとに震源位置や地震の規模を即時に推定、通信回線を使って大きな揺れが来る前にその情報を配信する。
ANET では、すでに首都圏の鉄道事業者へCRC内のANET配信センターより緊急地震速報を配信するサービスを開始しており、被害の発生が予測される緊急地震速報受信時には、運行中の車両に緊急情報が発信される仕組みを構築した。今後は、全国の鉄道事業者、建設事業者、ビル管理事業者などへも展開していく予定。
ANETは、専用線/IP-VPNによる緊急地震速報の配信のほか、受信システムの遠隔監視や、地震防災に関する各種コンサルティングといったサービスも提供する。