熱アシスト磁気記録HDDヘッドに向けた光素子を開発--富士通

ニューズフロント 2006年10月20日 00時05分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 富士通と富士通研究所は10月19日、100nm未満の光スポット径を得ることが可能な熱アシスト磁気記録ヘッド向け積層型光素子を発表した。富士通では、今後この光素子を記録/再生用ハードディスク(HDD)ヘッドと一体化し、2012年ごろの製品化を目指す。

 熱アシスト磁気記録は、記録時に加熱して記録媒体の保磁力を下げ、高密度な磁気記録を実現する技術。この技術を応用するHDDの記録ヘッドには、微細な光スポットを発生する積層型の加熱用光素子を組み込む。

 光素子はHDD記録/再生ヘッドと一体化する必要があり、低コスト化には、通常のHDDヘッド作製時に用いられるようなウエハ基板に薄膜を形成する量産プロセスが望ましいという。しかし、薄膜で作製した従来の光素子には、ビームが十分に絞れないことや、ビームの形状が歪みを持つなどの問題があった。

 富士通と富士通研究所は、「可能な限り薄くし、高効率に光を通せる材料」(両社)である酸化タンタル(Ta2O5)による光透過層を作製し、これを複数の層で挟んだ構造の積層型光素子を開発した。両社は「入射光を薄膜で絞るため、簡単で、スポット径の制御も容易な構造」と説明する。

 作製した光素子に波長400nmの光を入射したところ、88×60nm(半値全幅)の微細な光スポットを確認した。「積層型で100nmを下回る光スポットは世界初」(両社)という。また、光利用効率は17%あった。

 「今回開発した技術により、熱アシスト磁気記録用HDDヘッドに適した光素子が可能となった」(両社)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
クラウド基盤

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
企業決算を追う
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化