重役と社外コンサルタントとの板挟みになったIT担当者--あなたならどうする? - (page 3)

文:Becky Roberts 翻訳校正:吉井美有

2006-10-24 08:00

 メンバーの中には、そもそもJaneをこの困難な状況に陥らせる一端を担ったITマネージャーは明らかにマネジメントスキル不足だとして怒りや失望を表し、彼に「責任を押しつける」べきだという厳しい意見を持っている者もいる。メンバーのWarbug氏は「秘書がプロジェクトマネージャーに任命されたらすぐ、ITマネージャーは『ちょっと待った』と言い、そんなことが現実に起こらないよう上位の役職者と話をするべきだった。ITマネージャーはIT部門の長であり、これは彼が責任を負うべき問題である。状況をITマネージャーに説明し、そこからは彼/彼女に任せるべきだ。ITマネージャーはそういうことをするために給料をもらっているのだから!」と書いてくれた。

解決策はまずコンサルタントチームに伝える

 コンサルタントチームに解決策を提示するという案を出したメンバーたちは、その理由として、Janeはこのプロジェクトにおいて重役の秘書の指揮下に置かれていたので、責任を自身のマネージャーに押しつけるのは不適切だし効果的でもないということを指摘していた。コンサルタントチームに直接告げることによって、Janeは仕事における彼らとの関係を維持し、重役との関係をこじらせてしまっている彼らに面目を保たせることができる。また、メンバーであるYourAverageManager氏は「この一件に関しては、沈んでいく船から逃げ去ろうとしているネズミを思い浮かべざるを得ない。マーケティング担当重役のそういった行動が今後も変わらないということは明白だ。彼が一方的にシステム購入を決定したという事実は、組織的な問題が存在しているという十分な証拠である。ベンダーのコンサルタントに対して解決策を秘密裏に告げるべきだ」と付け加えてくれた。

 メンバーのJWBogart氏もこの見方に同意しており、「自分で自分を誉めてから、コンサルタントチームと解決策を共有するべきだ。彼らがその製品について豊富な知識を有しているならば、Janeの見つけた解決策を実施しない確たる理由を持っている可能性がある。また、テストというものは必ず、解決策の考案者とは別の人間によって行われるべきである。さらに言えば、Janeはドキュメント作業の一環として、自らの履歴書も更新するべきである。彼女はこんな無能な輩と一緒に働くには優秀すぎる」と書いてくれた。

解決策はまず、役員および/またはプロジェクトマネージャーに告げる

 役員かプロジェクトマネージャーのいずれかに解決策を提示するという案を出したメンバーたちは、Janeが誰から給料をもらっているのかを思い出す必要があるとしている。Janeがこの会社で働き続ける気があるならば、自身の忠誠心について疑われるような行動に出る危険を冒すべきではない。また、メンバーのRich Maer氏は、解決策を自分の手柄にしようとすることに対して警鐘を発している。同氏は「この解決策を自分の手柄にすれば、今後この製品に関して発生する問題すべてを引き受けることになるだろう。営業部門のマネージャーはJaneのことを、彼が抱えるどんな問題でも解決することのできる天才的なIT担当者であるとすぐに決めつけてしまうことだろう」と書いてくれた。

 Maer氏は、代案として「重役と彼の秘書に、問題に対して有効となる可能性のある『手がかり』を見つけたと告げることだ。『解決策』という単語は決定的なものに聞こえすぎる。また、既に記述したコードや、実施したテストについては言及するべきではない。彼らには、それに関してコンサルタントチームに相談すると言っておけばよい。製品を修正するという判断をしたり、Janeの提案が実装可能であるということの確認を行ったりするのは、コンサルタントチームだけだからである。コンサルタントチームとのミーティングでは、自分が考えた解決策を示せばよいし、その気があればコードを提供してもよい。しかし、自らのアイデアを営業担当の役員に対してどんなふうに提示したかを彼らに確実に理解してもらっておく必要がある」と提案してくれた。

解決策をみんなに同時に伝える

 関係のある人々に対して情報を同時に伝えるという方法は、政治的には最も安全な選択肢だろう。メンバーのJournere氏はこの方法を支持しており、「わたしならば、重役とITマネージャー、コンサルタントチームに宛てて電子メールを書くだろう。電子メールであれば、解決策だけではなく、自身がどう問題を理解したのかについても説明できるはずだ。また、電子メールのメッセージから伝わる『態度』つまり論調は、一貫して謙虚で、かつ礼儀正しいものとなっている必要がある。こうすることで、誰かに内緒で何かを議論するということを避けることができる」と書いてくれた。

 問題解決法としてどのようなことを提案しているのかに関わらず、大半の意見では、Janeが今回の一件を満足のいく形で解決できたとしても、彼女の抱える問題は片付いたとはとても言えないという認識が示されており、彼女はもっと思い切った改革を試みるか転職するべきだということが強く主張されていた。

では、Janeは結局どうしたのか?

 いろいろと考えた末に、Janeは解決策をコンサルタントチームに告げ、彼らがそれを十分にテストしてマーケティング担当重役との関係を改善できるようにした。このような行動をとったことで、Janeは自身の素晴らしいひらめきに対して称賛を得ることはできなかったわけだが、彼女はどういう行動をとっていても上司やマーケティング担当重役がその努力を認めていたとは思わないと言っている。なお、Janeは現在コンサルタント会社から同社の開発チームで働かないかという誘いを受け、検討中であるということを報告したいと思う。

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