10月31日、ユーザーカンファレンス「Interchange2006」を開催したLANDesk Software。同社は、デスクトップの構成管理ソフトウェアを提供するソフトウェア企業として、2002年にIntelのソフトウェア事業から独立。従業員、約150人でスタートした同社は、パートナー企業による間接販売を中心にビジネスを拡大し、現在では、従業員数が約520名、18カ国でビジネスを展開している。
近年では、自社製品の強化だけでなく、必要な機能を企業買収により統合する戦略も積極的に推進している。2006年1月にはビジネスプロセス管理とワークフローを自動化するソリューションを開発/販売するNewRoad Softwareを買収。同年4月にはデータセンターや企業の支社、中小規模の企業などに対して“always-on”のIT基盤管理を提供するAvocent Corporationに買収されることによって、デスクトップ構成管理ソフトウェア企業から、システム/セキュリティ/プロセスの統合管理ソリューションを提供する企業へと進化している。
LANDeskのアジア太平洋地域&中南米セールス担当バイスプレジデントであるRon Gibboms氏にLANDeskの現状と日本市場での取り組みについて話を聞いた。
--LANDeskの現状について聞かせてください。
LANDeskは当初、デスクトップの構成管理ソフトウェアを提供する企業としてスタートしました。Intelから独立した企業ということで、非常に高い技術力を持っていることが最大の強みです。特に、ひとつのコンソールからあらゆる機能を管理できるテクノロジにより、ユーザー企業は短期間でROI(投資利益率)の回収が可能になります。
現在でも戦略的な方向性は変わっていませんが、いくつかの新しい分野へとビジネスを拡大しています。ひとつは、対応するプラットフォームを拡大することです。たとえば、これまではデスクトップ管理だけでしたが、現在ではサーバ管理も可能になっています。
また最近では、セキュリティ分野へのフォーカスを強化しています。たとえばセキュリティパッチ管理がありますが、この分野では以前より搭載されているインベントリ情報を検出し、収集する機能などが活用できるので、既存製品の機能を効率的に強化できます。
このネットワーク上の脆弱性を見つけ出し、修復するための機能を搭載したセキュリティパッチ管理製品「LANDesk Patch Manager」を3年前にリリースしています。この製品は、発売から12カ月でトップシェアになりました。現在ではさらに、アンチウイルスとビジネスプロセス管理の分野を追加しています。
--日本市場の現状を聞かせてください。
日本市場には、非常に多くのビジネスチャンスがあると思っています。それだけでなく要望や要求も多いので(笑)、日本法人のリソース強化も必要だと思っています。2002年に日本法人を作ったときには社員は3名でした。今では、16名に拡大しています。
我々のビジネスは直販ではなく、パートナー企業による間接販売が中心なので、パートナー戦略は重要です。すでに多くの優れたパートナー企業とビジネスを行っているので、実はかなりの日本企業がすでにLANDeskのユーザーなのです。現在では、多くのユーザー企業から高く評価されています。日本市場は、現在でも年平均で30%程度の成長を続けています。