カリフォルニア州ロサンゼルスに本拠を置くTwin Sunとミラクル・リナックスは11月7日、Twin Sunが開発した中規模以上の病院向け次世代電子カルテシステム「MEDEX」にミラクル・リナックスのLinux OSをバンドルしたLinux版電子カルテ「MEDEX on MIRACLE LINUX」シリーズを医療機器商社であるエーゼットを通じて国内展開。中規模医療機関を中心に急速に普及が進んでいることを発表した。
MEDEX on MIRACLE LINUXは、エンタープライズ系LinuxであるMIRACLE LINUXを採用したオープンソースのカスタマイズ可能なオーダリング機能を実装した電子カルテシステム。最大の特長は、ソースコード改修により従来の電子カルテ導入時の問題であった部門システム連携が容易なこと。大幅なコストダウンと病院の業務にソフトウェアの機能が完全対応したシステム運用を安価に実現できる。
また、ウェブテクノロジを採用したGUIやカンファレンス機能を中心に、患者に関するデータを自由に編集できるグループウェア制御機能、自動履歴管理機能など、Linuxの特長を最大限に生かした機能の他、画像オーダー、病床管理など、数多くのアプリケーションを標準で装備している。
同時にTwin Sunは、医療機関におけるリハビリテーションの効果測定としてFIM(Function Independence Measure)方式を公開しているUDSより公式ライセンスを取得。FIM方式を公式に採用したFIM評価表を、日本で初めて「MEDEX on MIRACLE LINUX」シリーズにバンドルすることを発表。FIM評価表をバンドルした電子カルテシステムを2006年12月より、MEDEX on MIRACLE LINUXシリーズのオプションとして提供する予定という。
FIMは、リハビリテーションの国際的な標準の評価基準として広く採用されている方式。ニューヨーク大学バッファローが所有するこのFIMに関する知的所有権を管理運営する組織がUDSとなる。