XenSourceとVirtual Ironは米国時間12月11日、無料版を含むそれぞれの新製品を発表した。
XenSourceがリリースした無料版の製品は「XenExpress」。同製品は、同社の主要製品である「XenEnterprise」ソフトウェアと同様、仮想マシンと呼ばれるコンパートメント内で複数のOSを同時に稼動させることができる。ただしXenEnterpriseと異なるのは、ユーザーは同時に1台のサーバしか管理できない点である。
Virtual Ironはそれと競合する同社のソフトウェア製品のバージョン3.1を発表した。バージョン3.1ではLinuxに加え「Microsoft Windows」もサポートする。4ソケットサーバ1台までなら、この製品を無料で利用できる。複数のサーバで利用する場合は、1ソケットあたり499ドルかかる。
両社は互いをライバル視する一方で、VMwareも主な競争相手であると位置づけている。EMC傘下VMwareは、Intelの「Xeon」やAdvanced Micro Devices(AMD)の「Opteron」などのx86プロセッサを用いたサーバ向けの仮想化ソフトウェアを先陣を切って開発した企業であり、最大の市場シェアを誇る。
従来、XenではLinuxなどのOS上で稼働し、またLinuxを主な動作対象としてきた。しかし、AMDやIntelの比較的新しいチップが持つハードウェア機能を用いながら、Windowsを起動することもできる。また新製品「XenServer」はWindowsサーバ環境向けの仮想化製品となっている。
仮想化は今注目の技術だ。1台のサーバで複数のOSを動かすことで、マシンの稼働効率を向上させることが可能であるというのがその主な理由である。しかし、同技術の専門家は仮想化のメリットについて、新しいシステムを迅速に立ち上げられる点や、サーバアプリケーションを柔軟に稼働させて作業付加の要求に容易に対応できる点なども挙げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ