富士通は12月15日、大規模XMLデータベース向け専用装置「Shunsaku Engine」の販売を開始した。処理性能当たりの省スペース/省電力性は世界最高レベルという。価格は810万円(税別)。
Shunsaku Engineは、富士通のXMLデータベースエンジンソフト「Interstage Shunsaku Data Manager」をベースとする2Uサイズのラックマウント型専用ハード。1台に168個の処理ユニットと42Gバイトのメモリを搭載し、標準19インチラックに最大2520個のプロセッサを搭載できる。「同一データベース規模かつ同一応答時間要件に対して、従来汎用PCサーバ比の約半分の省スペース、省電力を実現」(富士通)。
管理するデータの形式を統一することなく、そのまま取り扱えるという。検索項目ごとのインデックスを事前に生成する必要がないため、1テラバイトのXMLデータを約1時間で取り込める。インデックスがない状態でも、登録データの全項目を検索できる。
Shunsaku Engineのソフト部分は、データベースを管理する「Director」と、検索を処理する「Searcher」という2種類のモジュールで構成されている。Searcherは複数同時に作動し、1つのDirectorが複数のSearcherを同時に制御可能なため、検索時間を短縮できる。
また、プロセッサごとにSearcherを割り当てることから、富士通は「データベースの規模や要求レスポンス時間などに応じて、適宜プロセッサすなわち、Searcher台数を設定することで、安定したレスポンスを実現する」としている。運用開始後にデータ量が増加しても、プロセッサを増やすことで対応が可能。
富士通では、今後3年間で900台の販売を目指す。