ERPとBI連携の誤解を解くために生まれたツール連携--ウイングアーク

植村恒有(ロビンソン)

2007-02-14 22:06

 2月1日に開催された「MIJSカンファレンス Japan 2007」の製品連携トラックにウイングアークテクノロジーズ 営業本部 エンタープライズソリューション部 ソリューションアーキテクトの木戸隆治氏が登場。「ERPの価値を高めるBI」と題した講演で、ERPパッケージとBIツールをどのように連携してERPの価値を高めていくかについて、ケーススタディとデモンストレーションで紹介した。

純国産のERPと純国産のBIツールの連携

 木戸氏は、まずNew RRRとDr.Sumの概要を紹介。New RRRは、ウッドランド(現フューチャーアーキテクト)、NTT東日本、キヤノンシステムソリューションズの3社によって共同開発された純国産のERPパッケージ。その特長は、次の3つ。

  • 製造/販売/会計情報の一元管理によりスピードが優れている
  • 情報の粒度が非常に細かく、経営にとって価値の高い情報資産が形成できる
  • どこにどのようなデータがあるかという情報が公開されているため、BIツールとの連携がスムーズに行える

 一方、Dr.Sumは、ウイングアークテクノロジーズによって開発され、販売されている日本発のBIツール。「Dr.Sumの製品のコンセプトは、既存のBIツールで実現できていない、柔軟性と高速性を両立させたことにある。また、欧米ではなく、日本の業務に適した形のBIツールやOLAPを提案している点にも注目してほしい。脱プログラムで、導入、構築、メンテナンスの容易性を確保した製品といえる」と木戸氏。

ウイングアークの木戸氏 ウイングアークテクノロジーズ 営業本部 エンタープライズソリューション部 ソリューションアーキテクト、木戸隆治氏。

 Dr.Sumの導入実績は、2006年5月現在、1300社、1900サーバに上る。柔軟性と高速性を両立させたデータベースエンジンに加え、Microsoft Excel、ウェブレポート、ダッシュボードの3つのインターフェースをそろえた構成が特長という。

 New RRRで入力されたデータや付帯情報を、Dr.SumのSQLやCSVインターフェースで取り込み、データマウント化したものを、ダッシュボードあるいは各種帳票などをテンプレート化して提供する、という形での連携が実現されている。

ERPで実現すべきものとBIで実現すべきものを切り分ける

 木戸氏によると、ERPは次のような目的で導入されている。たとえば、業務プロセスの効率化や、システムの個別最適から全体最適化、あるいは業務間の連携強化によるスピードアップ、業務間で連携のとれた情報資産の構築、さらには情報資産の経営や業務へのフィードバックなどさまざまだ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  4. クラウドコンピューティング

    Snowflakeを例に徹底解説!迅速&柔軟な企業経営に欠かせない、データ統合基盤活用のポイント

  5. ビジネスアプリケーション

    AI活用の上手い下手がビジネスを左右する!データ&AIが生み出す新しい顧客体験へ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]