2月1日に開催された「MIJSカンファレンス Japan 2007」の製品連携トラックにウイングアークテクノロジーズ 営業本部 エンタープライズソリューション部 ソリューションアーキテクトの木戸隆治氏が登場。「ERPの価値を高めるBI」と題した講演で、ERPパッケージとBIツールをどのように連携してERPの価値を高めていくかについて、ケーススタディとデモンストレーションで紹介した。
純国産のERPと純国産のBIツールの連携
木戸氏は、まずNew RRRとDr.Sumの概要を紹介。New RRRは、ウッドランド(現フューチャーアーキテクト)、NTT東日本、キヤノンシステムソリューションズの3社によって共同開発された純国産のERPパッケージ。その特長は、次の3つ。
- 製造/販売/会計情報の一元管理によりスピードが優れている
- 情報の粒度が非常に細かく、経営にとって価値の高い情報資産が形成できる
- どこにどのようなデータがあるかという情報が公開されているため、BIツールとの連携がスムーズに行える
一方、Dr.Sumは、ウイングアークテクノロジーズによって開発され、販売されている日本発のBIツール。「Dr.Sumの製品のコンセプトは、既存のBIツールで実現できていない、柔軟性と高速性を両立させたことにある。また、欧米ではなく、日本の業務に適した形のBIツールやOLAPを提案している点にも注目してほしい。脱プログラムで、導入、構築、メンテナンスの容易性を確保した製品といえる」と木戸氏。
Dr.Sumの導入実績は、2006年5月現在、1300社、1900サーバに上る。柔軟性と高速性を両立させたデータベースエンジンに加え、Microsoft Excel、ウェブレポート、ダッシュボードの3つのインターフェースをそろえた構成が特長という。
New RRRで入力されたデータや付帯情報を、Dr.SumのSQLやCSVインターフェースで取り込み、データマウント化したものを、ダッシュボードあるいは各種帳票などをテンプレート化して提供する、という形での連携が実現されている。ERPで実現すべきものとBIで実現すべきものを切り分ける
木戸氏によると、ERPは次のような目的で導入されている。たとえば、業務プロセスの効率化や、システムの個別最適から全体最適化、あるいは業務間の連携強化によるスピードアップ、業務間で連携のとれた情報資産の構築、さらには情報資産の経営や業務へのフィードバックなどさまざまだ。