Oracle Audit Vault:将来的にはSQL ServerやDB2含め、全てのログ統合へ

大野晋一(編集部) 2007年07月04日 20時12分

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 日本オラクルは4日、「Oracle Audit Vault」を発表した。データベースログを収集し、保全、管理、分析、レポートなどを行う監査ソリューション。8月7日より出荷が開始され、価格は監査を行う「Audit Vault Server」がプロセッサーあたり625万円、監査対象にインストールする「Audit Vault Collection Agent」がプロセッサーあたり37.5万円。監査対象については、インスタンス数に関係なく、データベースを稼働させるプロセッサ数ごとの課金となる。また、「Oracle Audit Vault」はOracle Databaseのオプションではなく、単体製品となる。

 同社では現在、内部統制や監査といった分野に対するGRC(Governance Risk Compliance)ソリューションを、エンタープライズコンピューティング全体を対象に提供している。今回のAudit Vaultはこのなかでも、インフラストラクチャ部分のデータ監査に関わるものだ。

 現在、市場にはデータベースのデータ監査のためのソリューションが多く存在する。大別すると、Audit Vaultは、Oracle Databaseが標準的に持っているAuditログを収集するもの、ネットワーク上でSQLをキャプチャするもの、Oracle Databaseが動作しているメモリ空間にアタッチするものと3つに分けられる。オラクル システム製品統括本部 営業推進本部 Fusion Middleware推進部 ディレクターの北野春人氏はこれら3つに関してそれぞれ、パフォーマンス低下、通信部分を暗号化できない、ログを取りこぼすというデメリットを指摘する。Audit VaultはOracle DatabaseのAuditログを使うという、ひとつめの種類に分類される。しかし、他社製品と比較してパフォーマンス低下は最小限に抑えられている。

 北野氏は、「Auditログは正しく使えばパフォーマンス低下は最小限で済む。他製品はログを取る実装方法に問題があり、パフォーマンスに問題が生じる。また、Audit Vaultでは、Oracle Database 9i以降で実装されたファイングレイン監査を使うこともできるなど、Oracle DatabaseのAudit機能をフルに生かしてパフォーマンス低下を防いでいる」とした。また、収集したログは1時間ごとに自動的にパーティショニング、さらにハッシュ関数によるサブパーティショニングも行われるなど、ログが大規模になったときの管理性とパフォーマンスにも配慮されている。

 Audit Vaultでは、収集したログの改変などを防ぎ、保全する機能も備えている。この機能には、Oracle DatabaseのオプションであるDatabase Vaultが使われている。Database Vaultは、データベース管理者のデータアクセスを制限するなど、職務分掌を実現するオプション。ほかにも、分析・可視化のためのビジネスインテリジェンス用のウェアハウススキーマ定義も行われている。

 Audit VaultはOracle Databaseを多数展開しているような大規模システムへの導入に適したソリューションだ。こうしたシステムでは多くの場合Oracle以外のデータベース、アプリケーション、OSなど様々なログが点在している。同社では、Audit Vaultの将来的な姿として、企業内のログを統合することを目指している。同社 常務執行役員 システム製品統括本部長の三澤智光氏によれば、Microsoft SQL ServerやIBM DB2といった他社製データベースへの対応もロードマップにはのっているとのことだ。さらに、国内ベンダによる監査ソリューションへの対応など日本独自の拡張も視野に入れているという。

 昨今、内部統制への要望や情報漏洩事件の多発など、データベースセキュリティへのニーズは増えている。Database Vaultは職務分掌による予防的なソリューションであるのに対し、Audit Vaultはログ保全による事後対処のソリューションとなる。同社では既に提供している暗号化のためのAdvanced Securityオプション、脆弱性チェックのためのEnterprise Manager、アクセス制御のためのIdentity and Access Managementとこれらを併せ、インフラストラクチャの統合的なGRCソリューションを提供する。

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