「日本ではPostgreSQLのプレゼンスが高いですが、欧州では大きく異なっていました。2005年当時PostgreSQLは、以前のイメージからか“PostgreSQLは実験的意味合いの強いRDBMS”と思われているらしく、日本でのシェアが高いという話をすると不思議がられました。ただ翌年に参加したイベントでは、各種機能などでPostgreSQLが引き合いに出される場面が増え、風向きは変わりつつあります」(同氏)
2006年にチェコで開催されたFirebirdの開発者イベントにも木村氏は参加しているが、その1週間前にドイツ・フランクフルトで開催されたOSSのRDBMS関連イベントにも参加している。そのイベントでは、PostgreSQLを中心にしたセッションがなかったという。
「PostgreSQLに関心がある人は、あきからに多くなってきましたが、まだ事例としてあげたり、セッションとして行うまでに至ってない、という印象を受けました」(同氏)
日本語化を含めた継続的な活動を展開
海外でのFirebirdのプレゼンスの高さを肌で感じている木村氏は、Firebird日本ユーザー会を地道だが、着実に展開している。
「昨年オープンソース系のカンファレンスには、できる限り参加してブースやセッションで適切なDB選択肢としてのFirebird利用をアピールしてきた。Firebirdの存在をはじめて知って、MLで質問してくれる人も増えてきた」(同氏)そうだが、そのほかにも、ドキュメントを翻訳するほか、先に紹介したイベントでは、最新版となるFirebird 2.0.1と日本語版のインストーラを同梱したCD-ROMを作成、参加者に配布している。
「Firebirdの知名度を上げたい」という木村氏は、今後もFirebirdの主要なバージョンアップに合わせて、できるかぎり日本語版や、日本語ドキュメントを作っていきたいとしている。また、1st Firebird Japan Conferenceのようなユーザーを中心にしたイベントを、年1回を目標に定期的に開催したいとの抱負を語っている。
