Citrix Systemsは米国時間8月15日、オープンソース仮想化技術ベンダーのXenSourceを約5億ドルで買収する意向を明らかにした。
Citrixは、サーバからデスクトップコンピュータにビジネスアプリケーションを配信する、いわゆるシンクライアントソフトウェアを開発している。
XenSource買収により、同社はサーバ/デスクトップ仮想化市場への参入も目指す。
今回の買収資金は、株式と現金を組み合わせて調達し、既得ストックオプションによる1億700万ドルの引き受けも行われる。
「Xen」と呼ばれる同社のオープンソース「ハイパーバイザー」ソフトウェアを利用すれば、1台のコンピュータで複数のOSを同時に動かせるようになる。これは、複数のサーバを効率性の高い1台のコンピュータで代用するのに便利だ。
Xenは最も普及しているRed HatとNovellの2種類のLinuxサーバディストリビューションに同梱されているほか、Microsoft Windowsにも対応している。XenSourceの市販製品「XenEnterprise」は、このXenソフトウェアがベースになっている。
GartnerのアナリストTom Bittman氏によると、XenSourceの買収額は割高であり、買収元も意外な会社だという。
同氏は、「Citrixが買収するのは予想外だった。IBM、HP、Oracle、場合によってはNovellやSymantecあたりの予想だった」と語っている。