デルの新iSCSIストレージは「シンプル、高性能、安価の3点セット」

藤本京子(編集部)

2007-09-11 13:00

 デルは9月11日、iSCSIストレージ製品の「PowerVault MD3000i」を発表した。同製品は、2006年に発表した「MD3000」や「MD1000」と同じ筐体を採用し、ストレージブリッジベイ部分にiSCSI接続コントローラを搭載している。

Shoobe氏 Dell ストレージプロダクトグループ シニアプロダクトマネージャー Howard Shoobe氏

 Dell ストレージプロダクトグループ シニアプロダクトマネージャーのHoward Shoobe氏は、ファイバチャネル(FC)とiSCSIストレージとを比較し、「FCはインフラコストも大きく、メンテナンスも大変だ。一方、イーサネットを使ったiSCSIであれば、インフラもほぼすべての企業がすでに持っており、メンテナンスができる人も多い」と説明する。「標準的な技術を使うことでコストが抑えられる。FCと比べ、iSCSIは1ホストにつき1400ドルのコスト削減が可能だ」と同氏は言い、「数年後にはiSCSI接続がFC接続をしのぐという調査もある」と述べる。

 中でもMD3000iは、「シンプルさ、高性能さ、そして安価であることにフォーカスした製品だ」とShoobe氏。「イーサネットとiSCSIでSANをシンプルに構築でき、ストレージ統合が可能だ。また、最大16ホストに対応し、高可用性を確保している。MD3000iは、例えばこのクラスのストレージにはないようなスナップショットやボリュームコピー機能などもオプションで用意している」とShoobe氏はアピールする。

 なお、デルは、ハイエンドクラスのストレージではEMCと提携している。今回発表した製品は、中小規模のストレージ統合や、部門、ワークグループ、リモート向けのSAN環境をターゲットとしており、「Dell/EMC製品とは競合しない」とShoobe氏は説明する。同氏は「EMCとの共同ブランドで提供しているのは、高価格帯の製品で機能もより豊富なものだ。EMCとのパートナーシップは非常に強い。今後もこの関係は続く」と話した。

 MD3000iの価格は71万7000円(税別)から。同日より販売開始する。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]