GoogleやDiggのようなサイトは、ある種のオープンソースプロジェクトにすぎないということを心に留めておいていただきたい。こうしたサイトはオープンソースの極端な変種だといえる場合が多い。したがって、根本的な定義からしてウェブサイトがまったく含まれていないオープンソースは的外れなものに終わる可能性が高い。
興味深い。しかし、オープンソースはウェブの時代を生き延びられるのだろうか。いわゆるWeb 2.0企業の大きな問題の1つは、彼らがオープンソースの純粋な供給者ではなくて純然たる消費者にすぎないことだ。
ウェブは「1%モデル」の上に構築されている。実際に貢献しているのはユーザーの1%にすぎないということだ。オープンソースもまったく同じだ。全員が貢献者になる必要はない。
いずれにしても、オープンソースにおけるロングテールとは「Linux」のことではない。対象が極端に絞られた、ウェブで配布される特定分野のサービスのことである。この事実(そして「SourceForge」を支えている開発)はウェブ企業がどのような貢献をしようとも変わることはない。
あなたの理論を最もよく体現していると思われる特定のプロジェクトは存在するか。
SourceForgeだ。これこそわたしがオープンソースにおけるロングテールを語るときに念頭に置いているものである。SourceForgeの多くのプロジェクトはあまりに漠然としているため、それらに対する需要が存在することがほとんど信じられないくらいだ。多くのソフトウェアはたった1人の人物によって記述され、ユーザーはその人しかいない。SourceForgeの魅力的な点は無差別なことである。市場はヒット商品を選別する。
しかし、忘れて欲しくないのだが、わたしは単にオープンソースことを語っているのではない。「AppExchange」というサービスを備えたSalesforce.comのことを考えてみよう。Salesfoece.comはオープンなプラットフォームを構築することによって、その周囲にロングテール経済を実現しようとしている。