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オープンソースとロングテールの関係:Wired編集長C・アンダーソン氏のインタビュー - (page 2)

文:Matt Asay(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2008-01-16 08:00

 これは有能な人材に飢えている業界に重大な影響を及ぼす。オンラインの世界では参加者の分布がまばらである。そのため思いもよらなかった場所からさらに多くの新しいアイデア、異なるアプローチ、人材、活力が得られることがある。これらは数年前までその存在さえ認識されていなかったはずである(ここで筆者はMuleプロジェクトの創設者でマルタに住んでいるRoss Mason氏がその好例だと口をはさんだ)。

 「Google Summer of Code」のことを考えてみよう。参加者の出身地を地図上に示してみるとマダガスカルのような遠い国にも開発者がいることがわかる。オープンソースでは言語、学歴、資格などはあまり重要ではなく、その結果として人材プールが大きく広がっている。これは優れたコードを生み出す上で役に立っているはずだ。

 そこに反映されている好み、才能および需要は、旧来の市場と比べてはるかに多様性に富んでいる。旧来の市場は流通に存在する旧来のボトルネックを反映しているにすぎず、必ずしも現実を反映しているとはかぎらない。ロングテール経済では需要の分布範囲が広くなる。同様にオープンソースにおけるロングテール経済でも有能な開発者、ひいては優秀な開発プロジェクトの分布範囲が広くなる。

 ロングテールはオープンソースに触発されたのだろうか。

 違う。(中略)実際には音楽、書籍、映画といった娯楽産業で始まった。好みの多様性を語る上で音楽はまさに適例である。Wal-Martは「ヒット商品」のみを販売するモデルを採用していたために市場を抑圧してしまった古典的なケースである。

 わたしが実際にオープンソースをロングテール現象の一例と見なすようになったのはようやく1年後のことである。オープンソースはソフトウェア開発のあり方を一変させてしまった。オープンソースのソフトウェアが実行ファイルでしか流通せず、しかも物理的な場所でしか買えないとしたら、現在のようなロングテールの爆発現象は起こらなかっただろう。

 しかし、それだけにとどまらない。ソフトウェアがデスクトップからウェブに移行することによって、そこから実際にオープンソースソフトウェアが誕生するようになるだろう。ウェブによってソフトウェア採用のハードルが低くなるため、ソフトウェアのロングテール側がウェブベースになるのはほぼ確実である。今後もパッケージとして流通させるのが最適なソフトウェアは常に存在しつづけるだろう。しかしパッケージソフトの決定的な問題(または大きな問題の1つ)はインストールに関連するリスクである。うまく動作しないかもしれない。しかし、この問題はウェブによって解消する。

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