次に考えられるのは、正しく表示されることを強く望むウェブページについてはフラグをつけるよう要求し、この場合はデフォルトの設定を変更するというシナリオだ。ウェブページには、すでにこうした機能が組み込まれている(「DOCTYPE宣言」による切り替えで、これにはすべてのブラウザが対応している)のだが、MicrosoftはIE8ではDOCTYPEと別の仕組みを取り入れると宣言したようなものだ。
もしMicrosoftが新たな仕組みを取り入れると決めたのなら、Acid2の笑顔だけでなく、DOCTYPE宣言を使用しているすべてのページが正しく表示されなくなってしまうだろう。
最後のシナリオは、IE8のコードの中にAcid2のURLをあらかじめ組み込んでおくというものだ。この方法では、Acid2のページだけを特別扱いして、ブラウザがテストに合格したかのように見せかける。これがテストの趣旨に反していることは明らかだし、こんなごまかしではテストに合格したことにならない。
ウェブ標準の影響力を抑えるために、Microsoftは上に挙げた3つのシナリオのうち、少なくとも1つを取り入れると私は予測する。これは、ウェブに対して有害な影響を及ぼす事態だから、こんな予測がまったくの的外れであることを願っている。IE8の開発チームは、Acid2の笑顔がIEでも正しく表示できることを示してくれた。今度は、Microsoftがそのコードを正しく利用すべきだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ