50%以上のコスト削減は紛れもない事実--ティブコのCTOが語るActiveMatrix 2.0

山下竜大(編集部)

2008-02-15 19:34

 TIBCO Softwareは、SOAの導入/管理を効率化できる新製品「TIBCO ActiveMatrix 2.0」の提供を、2008年2月11日より開始した。最新バージョンでは、SOA統合や複合アプリケーション開発、単一プラットフォーム下でのガバナンス実現などの拡張機能を搭載することで、異種IT環境で50%以上の生産性向上と所有コスト(TCO)削減を実現できる。

ティブコのDaniel Ternes氏 TIBCO Software アジア太平洋地域 日本担当最高技術責任者、Daniel Ternes氏。

 TIBCO Softwareアジア太平洋地域 日本担当最高技術責任者(CTO)、Daniel Ternes氏は、「ActiveMatrix 2.0は、すでにグローバルで75社に採用されている。既存の顧客は、最新バージョンを採用することで、これまでのやり方に比べて50%以上の生産性向上とTCOの削減を実現できると話してくれている。この導入効果は、紛れもない事実に基づいたものだ」と話す。

 たとえば、Delta Air LinesのITを担当するグループ企業であるDelta Technologyでは、レガシーシステムのマイグレーションにActiveMatrixを採用。エンタープライズSOAへの移行により、ハードウェアコストの50%削減、開発者コストの25%削減を見込んでいる。

 また、オープンソースのテスト自動化ソフトウェアなどを提供するPushToTestは、SOAの実現において、ビジネスロジックを構築するために、どれだけのコードを記述しなければならないのかを調査した。その結果、コーディングの40%は、システムに共通的な機能と標準技術的な記述であることが分かったと報告されている。

 Ternes氏は、「つまり、システムに共通的な部分および標準技術的な部分を、ActiveMatrixに移管してしまえば、それだけでも40%の生産性向上になるわけだ。これらの結果については、近く正式に発表する予定だ。ActiveMatrixは、さまざまな技術、さまざまな環境に対応しながら生産性を大幅に向上することができる」と話す。

 ActiveMatrixを利用することで、基本的には、設計フェーズから開発フェーズ、運用管理フェーズまで、幅広い分野で生産性を向上することが可能。これにより、たとえば設計部門や開発部門の担当者は、共通部分はActiveMatrixの機能に任せ、ビジネスロジックの開発に集中することが可能になる。

 「統合すべきアプリケーションが、Javaで開発されていても、.Netで開発されていても、Perlで開発されていても、それを意識することなく単一の方法によりアプリケーション統合することができるのがActiveMatrixの特長のひとつ。新バージョンに搭載されたさまざまな機能により、幅広いフェーズで高い生産性を実現できる」(Ternes氏)

選択の幅が広がったActiveMatrix 2.0

 ActiveMatrix 2.0は、「TIBCO SOA スターター・バンドル」「TIBCO インテグレーション・バンドル」「TIBCO コンポジット・アプリケーション・バンドル」の3つのパッケージで提供される。

 「3つのパッケージは、企業や業種などの違いにより、SOAの展開スピードや方向性が違うので、企業のSOA実装の戦略にあわせ、最適なソリューションを選択できるように考えてパッケージ化したもの。企業は、最適なソリューションを柔軟に選択することができる」(Ternes氏)

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