コミュニティで増幅される悪意の例--あの方のブログの場合(ZDNet Japanブログより)

米野宏明(マイクロソフト)

2008-02-19 14:42

 ……同じ方向性の意思を持った人たちが集まると、そこでは意思が増幅されていきます。正義が増幅されすぎて外部の常識と大きくかい離すると、善意の団体がラディカルな圧力団体へと変わっていきます。アンチの対象に自己のアイデンティティを依存するという矛盾に気づかず、無限スパイラルが構成されるのです。そして増幅された正義は外部に対する悪意となって吐き出されていきます。

 バーチャルな世界では人が直接言葉を交わすことがありませんが、かわりに文書が意思を媒介します。掲示板から個人のブログまで、文書のコミュニケーションが発生する場所では、同様の増幅があちこちで見受けられます。やはりその多くは、善意や危機感といった正義から始まっているものです。外部の特定のサイトを名指しするのもさしさわりがあるので、身内の話でお恥ずかしい限りですが、たとえばこんな例があります。

 活を入れるためと、マイクロソフト製品の機能や品質に関する問題をブログに書き連ねるOB がいます。書いていることは正しいはず、実際に使った上でのレポートですから。私も一製品担当者として、いただいたご意見には真摯に対応する所存です。しかし問題なのは、そこに組織の事情や社員のマインドなど妙な憶測をつけていること。真実のほどはわかりません、たぶん当たっていることもあるでしょう。さてそのブログには社員と思わしき人も書き込んでいますが、基本的にはその方の気分が良くなるようなコミュニティが形成されているようです。所詮落書きなので本人に無用な突っ込みはしませんが、しかし、それほどに問題意識があるなら、責任と権限を十二分に持っていた現役時代になぜどうにかしなかったのでしょう。……

全文はこちら--「大競争時代のBI活用術」

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