IT部門の絶滅を回避するために役立つヒントを5つ、紹介しよう。
私はありとあらゆる企業のIT部門担当者に対して「アウトソーシングの波が避けがたいように思われている中、あなたの部門は進化しているのか、それとも存在感を低下させているのか?」という質問を投げかけてみたい。この質問に対する答えが後者である場合、以下のポイントについてよく考えてみてほしい。
1.変化を認識し、積極的に受け入れる
生き残るためには、われわれの手ではコントロールすることのできない経済的、あるいは社会的な力の波に逆らおうとするのではなく、それに適応する能力というものが重要になってくる。
ZDNetのブロガーであり、Enterprise Irregularの仲間であるDennis Howlettは、ITに関連した変革の持つ人間的な側面と組織的な側面について以下のように書いている。
IT部門を取り巻く状況は変わってきており、かつてはコントロールに重きが置かれていたものの、現在では生産的なイノベーションをもたらすことが求められるようになってきている。われわれが目にしている問題すべては、人々がIT部門を取り巻く状況の進化に対応したさまざまな「価値」を求めるようになったというところから生み出される、組織における人間的な問題なのである。それぞれには、まったく違った仕事のやり方や違った規律が必要とされるため、絶対的な変化が求められるわけである。
ブロガーであるKate Carruthers氏は、以下のようにより具体的な分析を行っている。
私は、ITの流れが大きく2つに分かれつつあると考えている。1つは高い信頼性と復旧性を持つミッションクリティカルなシステムである。もう1つはユーザーによって開発されるようになってきている非クリティカルなシステムである。ユーザーによって開発され、十分にテストされていない、信頼性や耐障害性に劣る医療システムや金融システムを使用したいと思う人はいないだろう。しかし、他のビジネス分野におけるシステムでは、私の見る限り、ソーシャルプライズ(ソーシャルツールとエンタープライズからなる造語)が優勢になってきている。
つまり、われわれは分化を目の当たりにしているわけだ。高いレベルの信頼性や冗長性、復旧性が要求される分野ではIT部門やエンジニアが必須の存在となる。しかし、他の分野では大きな変化が起きているのだ!
Kateの意見に同意するかどうかは問題ではない。ここでのポイントは、IT部門が変化に抗おうとするのではなく、変化を受け入れなければならないという点にあるのだ。