マイクロソフトは6月3日、「Windows Liveデベロッパーセンター」において、Windows Liveプラットフォームに関する日本語での技術情報提供を開始した。
Windows Liveデベロッパーセンターは、Microsoft Developer Network(MSDN)内に設置され、特にWindows Liveプラットフォームに関する技術情報やサンプルアプリケーションなどを提供するチャンネル。英語版は2006年3月にスタートしている。今回、日本語での情報提供に至った経緯については「MSDN Onlineのアンケートでは、MS技術者の半数以上がLive APIの利用に関心を持っていた。より多くの技術者にLiveプラットフォームを利用してもらうため」と説明する。
マイクロソフト、業務執行役員Windows本部長の大場章弘氏は、米国の調査会社による「ウェブ開発者向けプログラムの満足度ランキング」でMicrosoftがGoogle、Yahoo、eBay、Amazonらと並んで上位にランキングされたことを引きつつ、「マイクロソフトが投資してきたWindows Liveの技術を戦略的にウェブ開発者、企業、そしてエンドユーザーに届けることにより、インターネットの進化に貢献したい。先行する海外に続き、日本でも開発者に評価してもらえる技術情報やツールの提供、支援を行っていく」とした。
発表会では、Liveプラットフォームを利用したサイト構築の先行事例として、USENによる動画配信サイト「Gyao」が「Gyaoアラート」を開始したことが発表された。これは、「Windows Live Alerts」を利用し、ユーザーのデスクトップにGyaoの新着番組や人気ランキングなどの情報を自動的に配信するものだ。そのほかにも海外の事例として、企業が自社サイト内に「Virtual Earth」の地図情報や「Messenger」によるコミュニケーション機能などを組み込む例が披露された。
Windows Liveプラットフォーム上で提供されているサービスには、そのほかにもLive IDによる認証サービス、「Spaces」や「Photos」などで作成されたユーザーデータの再利用、Silverlightを利用したストリーミングサービスなどがあり、現時点では基本的に無償で提供されている(Virtual Earthの場合、商用・政府利用は有償)。「将来的には一部を有償化する可能性はある」としつつも、「今はまず、多くの企業や開発者にLiveプラットフォームを使ってもらう段階」であり、有償化の範囲や時期については未定であることを強調した。