米Yahooからのエグゼクティブ流出劇は、まだまだ続くことになりそうだ。
新たに3名のエグゼクティブが、Yahooを去ろうとしている。TechCrunchは米国時間6月19日、その3名とは、検索および広告技術エンジニアリング担当エグゼクティブバイスプレジデントのQi Lu氏、通信担当シニアバイスプレジデントのBrad Garlinghouse氏、検索担当シニアバイスプレジデントのVish Makhijani氏であると伝えた。
この件に関して、現時点ではYahooから、何ら正式なコメントは得られていない。
Lu氏は、Yahoo検索の収益化プロジェクトを率いてきたものの、厳しい立場に置かれていた。このほどYahooは、最大の競合相手だったGoogleと大きな提携を結び、Yahooの検索結果の隣には、Googleのテキスト広告が表示されるようになることが明らかにされた。
Garlinghouse氏は、「Peanut Butter Manifesto」として知られる大胆な内部メモで一躍有名になった。そのメモには「われわれはすべての人々に対し、あらゆるサービスを提供したいと思っている。(中略)その結果、すべての領域に広く薄く投資が拡散し、何1つとして特出した専門分野を持てずにいる」との不満が書き綴られていた。
Makhijani氏へのプレッシャーも強いものであったに違いない。Yahooは検索に力を入れているが、Nielsen Onlineが19日に公表した統計データによれば、5月のYahooの検索クエリは、13.8%減となる13億3000万回だったのに対して、Googleの検索クエリは、46億5000万回まで数字を伸ばした。また、検索市場で3位のMicrosoftは、72%増となる10億4000万回まで検索クエリを伸ばしており、Yahoo検索部門からの人材引き抜きも狙われている。
すでにYahooは先週、ネットワーク部門のエグゼクティブバイスプレジデントであるJeff Weiner氏、写真共有サイト「Flickr」の創立者であるStewart ButterfieldおよびCaterina Fake夫妻、研究および戦略的データソリューション担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフデータオフィサーであるUsama Fayyad氏、現在のYahoo Open Strategyを唱えたJeremy Zawodny氏、コーポレート戦略担当バイスプレジデント兼オーディエンス部門の金融担当部長兼ソーシャルメディア部門ゼネラルマネージャーであるJason Zajac氏など、著名なエグゼクティブの退社を相次いで発表していた。
なお、Yahooの現状に精通している情報筋は、すでにLu氏の辞職が事実であることも明らかにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ