NECとエントラストジャパンは10月1日、運用管理ソフト「WebSAMオフィス」と「Entrust IdentityGuard」の連携ツール「Entrust IdentityGuard ナレッジ」を共同開発したことを発表した。エントラストジャパンは1月からNECのソフトウェアパートナー制度「WebSAM WORKS」に参加しており、この連携を機に両社は協業することも合わせて発表している。
NECのWebSAMオフィスは中小規模システム向けの運用管理ソフト。ディスク障害やメモリ障害、電源やファンの異常といったハードウェアの状態監視から、顧客の業務アプリケーション、ミドルウェア、OSの性能情報やログを監視することが可能だ。
このように、WebSAMはサーバ監視に必要な機能を提供しているが、パートナー企業の製品と連携するツールの開発にも力を入れており、今回のエントラストジャパンとの共同開発もその一環といえる。
エントラストジャパンのEntrust IdentityGuardは、様々な認証方式を複数の組み合わせで利用することができる他目的認証サーバ。8種類のユーザー認証と4種類の相互認証に対応している。9月25日には新バージョンの9.1をリリースし、中間社攻撃(Man in the Middle Attack)による通信内容の盗聴、改ざんへの保護機能の提供を始めた。
連携ツール「Entrust IdentityGuard ナレッジ」は、WebSAMオフィスがEntrust IdentityGuardサーバの稼働を監視。障害の予兆がみられたり、実際にサービスが停止した場合には、管理者へ通報することが可能だ。このツールではEntrust IdentityGuardのサービス稼働を標準で監視するほか、サービス停止時にはワンクリックで再起動可能な機能も提供する。
また、稼働監視と通報だけでなく、「どのような問題が発生したのか」、そして「どう対処したらよいのか」をWebSAMオフィスのナレッジ機能が提示する。くわえて、従来は英語で表記していたEntrust IdentityGuardのログ情報を、日本語で表示することが可能になった。
両社では協業の効果として、既存システムの2割、新規システムの3割への導入を見込んでいる。