#9:プロセスを改善する
プロジェクトにおけるスケジュール遅延の原因に目を向けると、内部の作業プロセスに改善の余地があると判る場合もある。チームメンバーにフィードバックを寄せてくれるよう依頼し、チーム内部でプロセスの効率を向上させる道を模索してみるべきである。例えば、進捗報告会議を毎日行っているものの、その価値が明らかではない場合、その頻度を1週間に1回に減らすことができるかもしれない。また、納品物を承認してもらうプロセスにボトルネックが見つかるかもしれない。
外部のプロセスによって遅延が生じていることが判った場合、進捗のためにプロセスを、少なくとも一時的にでも変更してもらえるよう交渉すべきである。例えば、年に1度のパフォーマンスレビューに時間を取られるせいでプロジェクトの作業に遅れが生じているということが判る場合もあるかもしれない。こういった場合、パフォーマンスレビューは重要であるものの、その期限を延ばすことで、重要なプロジェクト作業をスケジュール通りに完了させることも可能となる。
#10:作業のスコープを縮小する
たいていの場合に検討可能な選択肢として、残作業に目を向け、その一部をプロジェクトから除外するよう顧客と交渉するというものがある。残作業にプロジェクトの中核部分でないものが含まれていると判断できるのであれば、そういった作業を除外する方向で話し合いを始めることができるはずだ。残作業のすべてがソリューションの中核であったとしても、こういった話し合いを最後の手段として考慮しておくべきだろう。また、一部の機能を積み残したかたちでいったんプロジェクトを納期内に完了させ、残りの要件はフォローアッププロジェクトで取り組んでいくという選択肢もあり得るだろう。
優先順位を決定する
ここまでで、あなたのプロジェクトにスケジュール遅延が生じている場合に目を向けるべき10の領域を挙げた。もちろん、本来の納期よりも後に納品するという解決策もある。場合によっては、それで何の問題もないということもあるだろう。しかしここでは、スケジュール通りに納品することが顧客にとって重要であるという前提を置いている。上記で述べた対策の中には、コストをかけることなく行えるものもある。可能であれば、まずそういったものに目を向けるべきである。
その他の対策は、プロジェクトのコストを増加させることになる。納期を守ることがコストをかけることよりも重要である場合、これらの対策を取るべきだろう。
納期を守ることが極めて重要であり、納期も予算も変更できないという場合には、作業のスコープを縮小するという選択肢も考えられる。たいていの場合、行う作業が少なければ少ないほど、作業をより早期に完了させることができるのだ。問題の原因を突き止め、予算の柔軟性を把握できた段階で、納期を守るためにプロジェクトを軌道に乗せる最善の対策が見えてくるはずだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ