完全にパッチされているWindows PCは2%未満 -- Secuniaが発表

文:Ryan Naraine(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:石橋啓一郎

2008-12-05 15:05

 Windowsモノカルチャーのパッチを当てていないプログラムの状況が、マルウェアがまん延している理由だということは、ずっと以前から定説になっている。

 それでも、SecuniaのPSI(Personal Software Inspector)で得られた脆弱性に対するパッチ適用状況の最新統計は、Windowsエコシステムのセキュリティを追いかけているすべての人にとってあまりにも意外なことだった。無料のソフトウェア検査ツールであるPSIの2万人のユーザーから収集されたデータによれば、全体の98%に、既知のセキュリティホールへの脆弱性を持つアプリケーションがインストール/検知されている。

 これらの統計は恐ろしい現実を裏付けてくれるものであり、この数字をSecuniaが2008年5月に発表した情報(未パッチのソフトウェアは28%だった)と並べて考えると、マルウェアの作者が無防備な標的を狙うのがいかに簡単かが理解できるだろう。

 これらの統計に含まれているPC・ユーザーの合計は2万であり、それらのPCの98.09%に1つ以上の安全でないプログラムがインストールされている。つまり、インターネットに接続されているPC 100台のうち、98台に安全でないプログラムがインストールされていることになる。

(参照:Ten free security utilities you should already be using

 Secuniaは「安全でないプログラム」を、ベンダーからそのプログラムの新たなバージョンが提供されており、そのバージョンでは1つ以上の脆弱性が修正されているが、ユーザーはその安全なバージョンをインストールしていない状態と定義している。

 Secuniaのブログから引用する。

  • 安全でないプログラムがない:Windowsマシンの1.91%
  • 安全でないプログラムの数が1-5:PCの30.27%
  • 安全でないプログラムの数が6-10:PCの25.07%
  • 安全でないプログラムの数が11以上:PCの45.76%

 (参照:Secunia launches pay-as-you-go exploit shop

 同社は「安全でないプログラム」のアプリケーションを具体的に挙げることはしなかったが、これにはAdobe Acrobat/Reader、Adobe Flash、RealNetworksのRealPlayer、WinZip、QuickTime、ウェブブラウザなどの広く普及しているプログラムが含まれていることはほぼ確実だろう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]