Windowsモノカルチャーのパッチを当てていないプログラムの状況が、マルウェアがまん延している理由だということは、ずっと以前から定説になっている。
それでも、SecuniaのPSI(Personal Software Inspector)で得られた脆弱性に対するパッチ適用状況の最新統計は、Windowsエコシステムのセキュリティを追いかけているすべての人にとってあまりにも意外なことだった。無料のソフトウェア検査ツールであるPSIの2万人のユーザーから収集されたデータによれば、全体の98%に、既知のセキュリティホールへの脆弱性を持つアプリケーションがインストール/検知されている。
これらの統計は恐ろしい現実を裏付けてくれるものであり、この数字をSecuniaが2008年5月に発表した情報(未パッチのソフトウェアは28%だった)と並べて考えると、マルウェアの作者が無防備な標的を狙うのがいかに簡単かが理解できるだろう。
これらの統計に含まれているPC・ユーザーの合計は2万であり、それらのPCの98.09%に1つ以上の安全でないプログラムがインストールされている。つまり、インターネットに接続されているPC 100台のうち、98台に安全でないプログラムがインストールされていることになる。
(参照:Ten free security utilities you should already be using)
Secuniaは「安全でないプログラム」を、ベンダーからそのプログラムの新たなバージョンが提供されており、そのバージョンでは1つ以上の脆弱性が修正されているが、ユーザーはその安全なバージョンをインストールしていない状態と定義している。
Secuniaのブログから引用する。
- 安全でないプログラムがない:Windowsマシンの1.91%
- 安全でないプログラムの数が1-5:PCの30.27%
- 安全でないプログラムの数が6-10:PCの25.07%
- 安全でないプログラムの数が11以上:PCの45.76%
(参照:Secunia launches pay-as-you-go exploit shop)
同社は「安全でないプログラム」のアプリケーションを具体的に挙げることはしなかったが、これにはAdobe Acrobat/Reader、Adobe Flash、RealNetworksのRealPlayer、WinZip、QuickTime、ウェブブラウザなどの広く普及しているプログラムが含まれていることはほぼ確実だろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ