クラウドコンピューティングにおける5つの神話を打ち砕く - (page 4)

文:Cath Everett (Special to ZDNet.co.uk) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-02-11 08:00

神話5:クラウドコンピューティングのプロバイダーは簡単に変更することができる。

 技術的に見れば、クラウドコンピューティングのプロバイダー間でデータを移行する方法はいくつもあるものの、しっかりとした手順を確立していたり、実施方法を保証したりしているプロバイダーはほとんどない。このため、プロバイダーの提供しているサービスが自社にとって適切なものではないと判断した場合、問題が引き起こされる可能性がある。

 しかも、さらなる問題として、インターネットで取り扱えるトラフィック量の限界というものがある。こういったことが問題となるのは、BBCのiPlayerビデオサービスによって、ISPが不満を述べるほどネットワーク帯域幅が消費されたという点を見ても明らかである。

 Freeform DynamicsのJon Collins氏は「インターネットのリソースは無限ではないため、データを大量にやり取りしようとする場合にはとても厄介なことが持ち上がってくる。例えば数GバイトのデータをUSBメモリに移すのであれば10分程度で済むだろうが、それをインターネット経由で行おうとした場合、どのような高速回線を用意したとしても、ずっと長い時間がかかることになるのだ」と述べている。

 また同氏は、こういった問題の実例として、アーカイブサービスを提供するあるクラウドコンピューティングのプロバイダーでは、オンラインの伝送能力が十分でないという理由で、データをオンライン送信するのではなく、ストレージディスクをトラックや飛行機で輸送することを余儀なくされているというケースを指摘している。しかもこういった例を見ると、多数の企業がインターネット経由でITサービスにアクセスできるほどの十分な帯域幅が現時点で存在しているのかどうかという疑問も提起されるのである。

 Collins氏は、それだけの帯域幅は存在していないと考えている。同氏は「現実的に見て、業務すべてをインターネット経由で行おうとするような企業はまず存在しておらず、10年後にもそれは変わらないだろう」と結論付けている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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