富士通は、中堅企業向け統合ERPパッケージソリューション「GLOVIA smart 製造」の新製品として、製造業務に関連する図面、見積書、注文書、設計書、工程表といった文書成果物を、関連する全部門で共有できる成果物活用ソリューション「GLOVIA smart 製造 ECM(Engineering Content Management)」を発売した。
同製品では、中堅規模の製造業の業務において、工程別に管理されている図面や文書などの成果物を、製品の基本情報となる部品表にひも付けて管理、共有、検索することができる。従来、メールやFAX、電話などによる担当者同士のやり取り、いわゆる“人間系”での情報伝達よって発生していた、時間や労力を削減し、ヒューマンエラーを原因とする手配漏れの発生やムダな在庫の増加などを防ぐ。
また、GLOVIA smart 製造 ECMは、既に導入している生産管理システムや、同社の中堅企業向け生産管理ソリューション「GLOVIA smart 製造 PRONES」との連携が容易に行える。個別受注生産、ロット生産、個別・ロット混在生産など、幅広い生産方式への対応が可能という。富士通によれば、製造業において製品情報管理にPDM(Product Data Management)を利用しているのは大規模企業がほとんどで、GLOVIA smartのメインユーザーである中堅企業においては、導入コストの高さや運用管理の専任担当者がおけないといった問題から、採用が進まないのが実情という。GLOVIA smart 製造 ECMでは、図面、文書といった既存の成果物を部品表とひも付け、構造化して管理することで、設計、製造、生産技術、調達、営業といった、事業に関わる全部門で、同一の成果物を活用でき、業務効率の大幅な向上が見込めるとしている。
GLOVIA smart 製造 ECMの販売価格は140万円(税別、基本+10クライアントライセンス)より。GLOVIA smart 製造 PRONESのユーザーや、組立製造業を中心とした新規顧客を中心に、今後3年間で1000本の販売を目指す。