「あ、松永くん。パートナーさんの紹介なんだけどさ、ドイツのソフトウェアベンダーの社長がうちの話を聞きたいんだって。来週来日するらしいから、とりあえず対応してくれる?」
外国人の来日に「とりあえず対応」と言われても、何を話せばいいのかわかりませんよね。とりあえず辞書を片手に会社案内を英訳して当日を迎えると、質問攻撃されてしどろもどろの自分に相手はだんだん不機嫌になってしまいます。とりあえずって言われただけなのに…… こんな経験、意外と皆さんにもあるのではないでしょうか。
目的はそれぞれだと思いますが、相手はわざわざ海外から貴重な時間を割いて来ているのです。また、こういった出会いが何か面白いビジネスのきっかけになるかもしれません。今回は、海外の企業と最初にミーティングをする時に失敗しない4つのポイントをご紹介します。
ポイント1: イニシアティブを取る
日本人の場合、会議は人任せになりがちですが、ことグローバルで活躍するのであれば、なるべく自分のコントロールが効くようイニシアティブを取りましょう。初めての会議の場合、相手企業の日本法人を通して連絡を取り合う場合と、現地と直接やりとりする場合がありますが、確認すべき項目は同じです。最初のメールでいくつかの項目について確認しましょう。
事前に確認すべき項目は、以下の通りです。
- 出席者のフルネームとタイトル
- 出張と会議の目的
- こちらに期待すること
- 会議の候補日
- ディナーやランチの意向
イニシアティブを取るには、まず相手を知ることから始まります。これらの項目を確認することで、相手の本気度や狙いがわかるはずです。Courtesy Visit(表敬訪問)であれば、こちらが知りたい情報を取得するチャンスです。会議の時間をディナーやランチの時間の前に短めに取り、食事を取りながら公的な場では聞けないような情報を聞き出すのもいいでしょう。