Mozillaが目指している「ウェブのアップグレード」を形にした「Firefox 3.5」が、WindowsおよびMac向けに正式リリースされた。
Firefox 3.5では、いくつかの新機能が追加されている。たとえば、「Google Docs」のようなウェブアプリケーションの高速化に寄与する、新たなJavaScriptエンジン、プラグインなしで、ウェブページに組み込まれた動画を再生する機能、プライベートブラウジングモード、おしゃれなダウンロードフォント、ユーザーの現在位置をウェブサイト側に知らせる位置情報通知機能などが挙げられる。
Mozillaの最高経営責任者(CEO)であるJohn Lilly氏は、「現在、ウェブ上では非常に多くのことが起きており、ブラウザにとっては絶好のチャンスである。Firefox 3.5では、最も革新的なウェブ技術が採用されており、その全てを最も完全で強力な最新のブラウザで提供する」との声明を出している。
Firefox 3.5のリリースにより、Mozillaのプログラマーやオープンソースのサポーターは、新たなアップデートのリリース、新機能のサポートを組み込むようにウェブ開発者へ促すこと、「HTML5」などの新標準の策定を完了させることなどの段階に進むことも可能となる。
Firefoxは、Microsoftによるブラウザ市場の支配を打ち砕いたものの、現在では、主にAppleの「Safari」とGoogleの「Chrome」からの厳しい挑戦に直面するようになっている。
Mozillaは、オープンソースソフトウェアだからこその強みを活かした非常に幅広い分野での国際化を進め、70の言語でFirefox 3.5をリリースした。
Mozillaは、2007年に7500万ドルの売上高を記録したものの、そのうち6600万ドルは、Googleの検索広告からの売り上げによるものである。
太平洋夏時間午前9時31分更新:Mozillaは、リアルタイムにダウンロード状況を追跡可能なサイトを立ち上げた。本稿執筆時点で、世界では毎秒およそ80~100件のダウンロードが記録されている。筆者は、1秒間に109件という最高ダウンロード件数を確認した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ