5:XPからのアップグレード版がない(欧州にもアップグレード版はない)
XPユーザーにお知らせがある。Windows 7へのアップグレードはできない。可能なのはクリーンインストールだけだ。もちろんこれは一番賢い手段ではあるのだが、通常版の値段を支払う必要があるということでもある。そして、欧州のユーザー向けにも別のお知らせがある。欧州ではMicrosoftがWindowsと一緒にInternet Explorerを出荷することを妨げる訴訟があったため、Windows 7のアップグレード版は得られない。いや、MicrosoftはEUでは通常版をアップグレード版の値段で提供するのだが、歴史が繰り返すとすれば、その値段は結局通常版の値段に近いものになるだろう。
6:ネットブックに向かない
Windows 7のStarterエディションは冗談のようなものだ。確かに、Microsoftは「同時に3アプリケーション」の制約は外した。しかし(重いハードウェア要件の他にも)Starterエディションをネットブックには向かないものにしている別の制約がある。
- ストリーミングメディアが使えない。
- デスクトップのカスタマイズができない。
- 古いアプリケーションのサポートがない。
1点目は最悪だ。ほとんどのユーザーは、限られた容量のディスクスペースをマルチメディアファイルで埋めてしまいたくないと思っているため、ストリーミングメディアが使えないということは、仕事をしながら音楽を聴くことができないということを意味している。Windows 7のユーザーには残念なことだ。
7:シングルサインオンアプリケーションが使えない
現状では、生体認証やスマートカードによる認証、あるいはVPNによる認証を使っているアプリケーションは、アップグレードしない限り使えない。これは、社内で作られたアプリケーションや、アップグレードできないアプリケーションを使っている場合は、大きな問題になる可能性がある。本当の問題は、シングルサインオンを使う(あるいはシングルサインオンに依存する)アプリケーションを作っている会社の多くが、まだWindows 7への対応を終えていないことだ。このため、会社がシングルサインオンに依存している場合には、Windows 7は大きな問題になる。