4: Virtual PC 2007
Windows 7はWindows Virtual PCとWindows XP Modeをサポートしている。しかし、Windows VistaやWindows XPを動作させているのであれば、無償で提供されているMicrosoft Virtual PC 2007もダウンロードして使いたいと思うだろう。これを使えば、物理的には1台のコンピュータ上で複数のオペレーティングシステムを同時に稼働させることができる。Virtual PC 2007のインストールは簡単で、使うのも簡単だ。
Virtual PC 2007に自分の所有するWindowsをインストールすることも可能だが、本稿執筆時点では、Microsoftは検証用にWindows XPやWindows Vistaのサンプルコピーが入った、あらかじめ設定済みのVHD（Virtual Hard Drive）を提供しており、これをダウンロードしてVirtual PC 2007にインストールすることもできる。また、ここからVista評価用のVHDもダウンロードできる。
5: WorldWide Telescope
WorldWide TelescopeはMicrosoft Researchが開発したリッチな可視化環境で、主な機能はバーチャルな望遠鏡を提供することだ。このソフトウェアはハッブル宇宙望遠鏡のほか地球上の約10機の望遠鏡から驚嘆の画像を集めてくる。画像はシームレスにつなぎ合わせられていて、大きく引いた画面で宇宙を見渡したり、データの精度の範囲まで特定の箇所にズームしたりできる。このソフトウェアは優れたユーザーインタフェースを持っており（図B）、自宅のコンピュータからストレスなく宇宙の旅を楽しめる。
図B
WorldWide Telescopeを使えば、宇宙を探索し、興味のある天体を詳しく見ることができる
6: Windows SteadyState
教室や研究室、図書館、あるいはインターネットカフェなどの公共スペースに置いてあるコンピュータの世話をしている人は、Windows SteadyStateを使いたいと思う可能性が高い。このソフトウェアを使えば、Windowsシステムの共通設定を思い通りに設定し、その状態を固定することが可能だ。ユーザーはやりたい操作はなんでも実行するし、自分勝手に設定を変更する。使っている間にマルウェアを動作させて、システムを不意にクラッシュさせることもある。そういう場合には、システム全体をリセットして、そのマシンを設定した時点の、誰もさわっていない状態に復元できるのだ。デモやFAQが用意されているので、Windows SteadyStateが自分の使っている環境に適合するツールかどうかを確認するといいだろう。
本稿執筆時点では、Windows SteadyStateはWindows XPとWindows Vistaに対応している。10月22日のWindows 7発売後には、Windows 7もサポート対象に加わるのではないか。
7: SyncToy 2.0
名前を見るとわかるとおり、SyncToy 2.0はノートブックPCやデスクトップ、ネットワークドライブ間でファイルの複製を管理できるようにする目的で作られた同期ツールだ。外付けハードディスクが安価になって普及したため、SyncToyを優れたバックアップツールとして利用することもできる。SyncToyのユーザーインタフェースは直感的で使いやすい。実際、初回起動時にオープニング画面でバックアップ作業用のフォルダを指定するようになっている。フォルダの表示は簡潔に「Left Folder（左フォルダ）」と「Right Folder（右フォルダ）」となっている。同期方式は5つのなかから選択するが、スケジューリング機能は組み込まれていないので手動で操作する必要がある。それでもSyncToy 2.0は非常に迅速に操作でき、有用で素晴らしいツールだ。
