ノベルは12月15日、ディザスタリカバリ、バックアップ製品の最新版「PlateSpin Protect(プレートスピン・プロテクト) 8.1」を発表した。同製品は、ノベルの仮想化ソリューション「PlateSpin Workload Management」製品群のひとつであり、仮想化環境を前提としている。
PlateSpin Protectでは保護対象となる物理サーバと仮想サーバのワークロードのレプリカを仮想マシンに保持し、同期をとる。これにより、プロダクションサーバに障害が生じた場合、管理者は仮想マシンにあるレプリカを立ち上げて、プロダクト環境が回復するまでの間、稼動させることができる。保護するワークロードはバックアップイメージのため、OSやアプリケーションのライセンス費用は不要となり、待機OSやソフトウェアのライセンスコストのため高くなってしまうレプリケーションソフトウェアと比較して、費用対効果が高くなるという。また、物理サーバと仮想サーバとの差分データをレプリカに分単位から時間単位で同期できるため、テープバックアップと比較しても、確実で迅速なフェールオーバが実現できるという。
あわせて、同製品では、障害発生時のフェールオーバに加え、V2P(Virtual to Physical)機能を利用したサーバのフェールバックも行える。元のサーバハードウェアが復旧した場合には、PlateSpin Protect内の仮想サーバから、停止中の差分情報とともにワークロードを元のサーバハードウェアに転送してリストアする。修理が不可能な場合には、同様のプロセスで別のサーバに転送し新たなプロダクションサーバとして機能させることもできる。
そのほか、待機しているイメージを本番環境とは異なる仮想ネットワーク上に起動させて、実サーバに影響を与えずにテストを行える「リカバリテスト」機能や、メールやデータベースなど頻繁なトランザクションを実行するサーバに効果的なブロックレベルのバックアップ機能も備える。
PlateSpin Protectは、サーバOSとしてWindows Server 2008および2003に対応。保護対象となるOSは、Windows Server 2008、2003、2000およびWindows Vista、XP Professional。待機マシン用のハイパーバイザとしては、VMware ESX 3.0、3.5、4.0、VMware ESXi 3i、4iに対応する。
参考価格は、1〜74ライセンスおよび1年の標準メンテナンスサポート付き(ディスクブロック転送なし)の場合で約12万円。1〜49ライセンスおよび1年の標準メンテナンスサポート付き(ディスクブロック転送あり)の場合で約23万円(価格はいずれも税別)。
同社では、PlateSpin Protectについて、初年度100社への販売を目標とする。