通信技術をはじめとするITの発達により、社会のさまざまな局面での利便性は非常に高まった。しかし一方で、新たに発生するデータ、扱わなければならないデータの量も飛躍的に増大し、その状況は「情報爆発」などといわれる。
企業にとっては、膨大なデータ量をいかにうまく蓄積し、管理制御するかが大きな課題となっている。その解決が競争力の源泉になると見られているからだ。
米国のOcarina Networksは、これらの問題を圧縮技術の革新で対処しようとしている。同社は2005年10月に米国カリフォルニアで誕生したベンチャー企業。Ocarina Networksのセールス担当バイスプレジデント、Eric Scollard氏に同社の目指す道について聞いた。
データ量が巨大化する現状をどう見ているか?
この数年、企業で扱われるデータは大変な勢いで増えるばかりであり、ストレージを増設するよりは、データをいわばインテリジェントに圧縮する方が合理的であるとの考え方が出てきた。
しかし、これはそれほど簡単なことではない。データごとに形式が異なっているため、技術的に要求されるものが高いのだ。たとえば、JPEGのようにすでに圧縮されているものをさらに圧縮することは特に困難だ。
Ocarina Networksの技術は従来の圧縮手法とどこが異なるのか
当社のアプローチは、圧縮と重複排除を組み合わせたことにある。
我々は独自技術「Content-Aware」を活用してファイル内のファイルまでを精査、サブファイル、オブジェクトのレベルまで検証する。その結果、共通性のある要素を見つけると、それらは単一のものとして重複排除するのだ。
また、たとえば電子メールと画像ではそれぞれ異なる方法で圧縮している。それで高い圧縮率を達成できるのだ。単一の手法では多様な種類のファイルを圧縮しても、高い圧縮率を得られない。