ワークスアプリケーションズは1月7日、人事給与業務のアウトソーシングを受託する子会社を設立して、2010年春から事業を開始することを発表した。
新会社は、大企業の間接部門の業務集約と効率化のための解決策として、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)やシェアードサービスを提供する。オムロングループでシェアードサービスを展開するオムロンパーソネルから人事給与業務のノウハウ移管と資本参画を受ける。
新会社では、オムロンパーソネルから移管されるアウトソーシングや共同経営型シェアードサービスのノウハウをベースに、数十から数百のグループ会社を抱える大手企業を対象に、ワークスの統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「COMPANY」を活用してサービスを提供する。ユーザー企業にCOMPANYを利用したBPOを提供しつつ、新会社にノウハウを蓄積することで、高いサービス水準を実現できるとしている。
春に発足する新会社は、積水化学工業グループのセキスイビジネスアソシエイツ(オムロンパーソネルと積水化学工業が設立)の経営を、オムロンパーソネルから継承する予定だ。
ワークスとしても、ユーザー企業からの要望や利用傾向に応じた制度への対応をバージョンアップでCOMPANYに取り込むことで、シェアードサービスを提供する企業、COMPANYを利用するユーザー企業にも、より高機能なERPを提供できるようになるとしている。
ワークスは、2009年7月に発表した中期経営計画の中で、プロダクトや保守サービスに加えて、サポートサービスを事業の柱にしていく方針を明らかにしている。COMPANYの製品ラインアップが人事給与、会計、顧客情報管理システム(CRM)、サプライチェーン管理システム(SCM)と拡大していく中で、ユーザー企業から求められるサービスの種類や範囲が拡大していくと見ている。今回の新会社設立は、こうしたことが背景にあるとしている。