シマンテックは、南米ハイチで発生した地震被害に便乗し、寄付を求めるスパムメールによるオンライン詐欺が発生していると警告している。
ハイチでの地震発生後、オンラインでの支援活動が広がっている。Twitter経由で寄付を訴えるなど、さまざまな取り組みが進められているが、そうした中、犯罪者達はこれを悪用し、オンライン詐欺攻撃を仕掛けてきているという。
報告によれば、こうした災害などに便乗した詐欺行為はこれまでも行われており、今回のハイチ地震においても、同様の犯罪行為が発生しているという。過去に、アフリカからの資金洗浄の手伝いを求める詐欺事件が発生したいわゆる「419詐欺」を念頭に、シマンテックでは「419スタイルの詐欺」と指摘している。
実際の攻撃は電子メールを送信する形で行われている。英国赤十字社を名乗り、寄付を求める内容だ。しかし、文面にある「ウエスタンユニオン銀行」は、英国赤十字が寄付受付に利用しておらず、連絡先メールアドレスも無関係のものだという。
「これで送金されたお金はハイチの誰をも助けることがなく、サイバー犯罪者のポケットに収まるだけだ」(同社)
シマンテックでは、信頼できる慈善団体がメールで個人情報を尋ねることはないとして、「メールによる個人情報などの問い合わせに回答しない」「メールなどの疑わしいリンクはクリックしない」よう、注意を促している。