マンハッタン、物流や輸配送を管理する実行系SCM「Manhattan SCALE」最新版

田中好伸(編集部)

2010-02-04 19:54

 サプライチェーン管理システム(SCM)のマンハッタン・アソシエイツは2月4日、実行系SCMで物流や輸配送を管理する「Manhattan SCALE」の最新版「Manhattan SCALE 2010」をリリースしたことを発表した。SCALEは「Supply Chain Architected for Logistics Execution」の略。

 Manhattan SCALEは、.NET上で開発され、日本語GUIを搭載している。最適化技術でサプライチェーン全体の物流を改善して、業務プロセスやデータ、ワークフローを統合できるとしている。オーダーや配送精度を向上させて在庫管理と可視化を改善して品質管理を強化、規格外や期限切れの商品を出荷できない仕組みを構築できるともしている。

 日本の製造や卸、小売りの各業態で物流の効率化やサービス品質の向上に貢献できるという最新版のSCALE 2010では、デスクトップで“専用ガジェット”を配置できる。専用ガジェットは、簡単な作業でSCALEシステムやほかのSQL Serverのデータベースからデータを取得して表示できるように設計されたアプリケーション。ユーザーはデスクトップから必要なデータに直接アクセスできる。また、ワークフロー機能を追加したことで、たとえば入荷チェックインの動作を設定する場合に、GUI上で機能や画面フローの確認、設定などができるようになっている。

 SCALE 2010を構成するモジュールの「サプライチェーン インテリジェンス」は、入荷や労務管理、ロケーション在庫、“ウェーブ”などのデータウェアハウスにアクセスする機能が追加されている。ウェーブとは、出荷指示と在庫をひも付けて、ピッキングや梱包、出庫、補充などの作業リストを生成することを指す。ウェーブ管理の新しい統計ウィンドウには、完成したウェーブの件数、荷合わせされたオーダーの件数、引当不能で品質管理部門が対応するオーダーの件数、作成されたカートン数などのデータを表示する。

 SCALE 2010を活用すれば、物流加工作業を行う際に付加価値サービスコンポーネントを利用して作業する場所に商品を移動できる。また、出荷ドックのスペースを節約するために、異なる行き先の複数のオーダーを同じ出荷パレットに積み付けるといった、倉庫スペースの制約がある日本企業にとって便利な機能も提供されているという。労務管理モジュールの機能を拡張することで、物流センターでの作業時間は追跡管理でき、作業員ごとの稼働時間と非稼働時間を特定できるとしている。

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