サイベースは3月25日、総合リサイクルストアの運営を行うセカンドストリートの情報系システムに同社のデータウェアハウス(DWH)用データベース「Sybase IQ」が導入されたと発表した。
セカンドストリートでは、全国267店舗のリサイクルストアに置かれた端末から、担当者が過去の買取履歴を検索し、その結果をもとに適正な買取価格と販売価格を決定している。従来の汎用データベースを利用したシステムでは、過去データを検索する際のスピードがボトルネックとなり、買取業務がスムーズに進まない場合があったほか、基幹システム側で情報検索処理を行っていたため、検索集中時には基幹システムのパフォーマンスまで劣化するという問題があったという。
同社では、こうした状況を受け、将来的な店舗数の拡大も見据えて、ストレスのない検索処理を実現するDWHソリューションの選定を開始した。DWHアプライアンス製品も含め、複数の技術を検討した結果、「常に5秒以内で検索結果が表示される」という要件を満たしたSybase IQの採用を決定したという。また、アプライアンス製品と比較して、Sybase IQはハードウェアに依存しないため、将来的なデータ量拡大にも柔軟かつ低コストで対応でき、初期開発負荷も低く抑えることができる点も採用の要因になったとする。
Sybase IQの導入により、セカンドストリートでは過去の膨大な買取履歴データから、検索方法や絞り込みが異なる非定型の検索処理を迅速に実行し、結果を表示することに成功したという。検索の高速化により、買取業務のスピードが向上しただけでなく、買取査定の精度も上がり、結果として顧客満足度の向上に貢献したとしている。また、参照用はSybase IQ、更新用は基幹システムの汎用データベースという形に分離することで、情報検索だけでなく基幹処理についてもパフォーマンスが改善されたという。
セカンドストリートでは今後、在庫や売上などの情報もSybase IQ上に格納し、ストレスのない迅速なレスポンスを実現していく計画だとしている。