マイクロソフト、緊急パッチをリリースへ--「IE」のゼロデイ脆弱性に対処

文:Elinor Mills(CNET News) 翻訳校正:湯本牧子、小林理子

2010-03-30 11:06

 Microsoftは米国時間3月29日、「Internet Explorer(IE)6」および「IE7」搭載システムへの攻撃で悪用された脆弱性を修正する緊急のアップデートを30日にリリースすることを明らかにした。またこれには、「IE」に関するほかの脆弱性9件の修正も含まれているという。

 Microsoftは直近の3月9日に公開した月例更新において「セキュリティアドバイザリ(981374)」をリリースするとともに、一連の攻撃について警告していた。

 IEに存在するこのゼロデイ脆弱性により、ユーザーが悪意あるウェブサイトを訪れた場合、攻撃者にマシンの制御を許してしまうおそれがある。「Windows 7」と「IE8」を使用しているユーザーは今回の脆弱性の影響を受けないと、Microsoftは「マイクロソフト セキュリティ情報の事前通知-2010年3月(定例外)」で述べている。ただしThe Microsoft Security Response Center(MSRC)ブログの投稿によると、これはほかの脆弱性9件を含む累積パッチであるため、Windowsの現行バージョンすべてに関係するという。

 Qualysで最高技術責任者(CTO)を務めるWolfgang Kandek氏は、ブログ投稿で次のように述べた。「4月13日に予定されている次回の月例更新を待たずにリリースを早めるというMicrosoftの判断は、『iepeers(.dll)』の脆弱性を突いた攻撃が増加傾向にあることを示すものだ。IE6またはIE7を使用しているユーザーは、直ちにパッチをあてる必要がある。だが、IE8を使用している場合でも、なるべく早急にパッチをあてるべきだ。というのも攻撃者は、今回修正された脆弱性のリバースエンジニアリングを開始し、週のうちには対応する悪用コードを用意するとみられるからだ」

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  4. クラウドコンピューティング

    Snowflakeを例に徹底解説!迅速&柔軟な企業経営に欠かせない、データ統合基盤活用のポイント

  5. ビジネスアプリケーション

    AI活用の上手い下手がビジネスを左右する!データ&AIが生み出す新しい顧客体験へ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]