日立製作所の欧州現地法人Hitachi Europe(日立ヨーロッパ)とデータセンター事業者のTelehouse International Corporation of Europe(Telehouse Europe)は、データセンターの高密度化を推進するためのパートナーシップ契約を締結した。日立製作所が4月1日に発表した。
今回の契約に基づき、Telehouse Europeは英ロンドンにある「TELEHOUSE LONDON Docklands Westデータセンタ」(Docklands Westデータセンタ)の一部を高密度実装化し、アウトソーシングサービス向けに活用する。
日立は、Telehouse Europeとグループ会社の日立プラントテクノロジーで共同開発している、新たな冷却方式を採用した新型局所空調機など「モジュール型データセンタ」の発想を基盤とする機器をDocklands Westデータセンタに設置して運用、評価する。遠隔監視で各種データを収集し、効率化を図るとしている。
Telehouse Europeは、KDDI系列の欧州のデータセンター事業者であり、英仏や南アフリカを中心に事業を展開している。Docklands Westデータセンタの高効率化でシステムの拡大に備えたIT機器の高密度実装を検討していた。そのニーズに日立のモジュール型データセンタの考え方や技術が適合することから今回、Docklands Westデータセンタを高密度化するためのパートナーシップ契約を締結している。
日立グループは、データセンターの消費電力量を2013年3月末までに2007年度比で最大50%削減することを目標に、データセンター省電力化プロジェクト「CoolCenter50」を2007年から進めておりモジュール型データセンタを開発、日本国内では2009年1月から販売している。モジュール型データセンタは、局所空調機を効果的に配置することでIT機器と冷却機器を高密度に集積し、電力効率を飛躍的に高めているという。