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富士通、人工衛星を利用したアジア太平洋の災害観測システム構築

大川淳

2010-04-01 18:38

 富士通は4月1日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が事務局を務める「センチネル・アジアSTEP2」システムを構築し、3月31日から本格稼働を開始したと発表した。

 センチネル・アジアは、アジア太平洋用地域の防災減災活動を支援するため、各国の政府機関が保有する観測衛星で取得した画像を、衛星を保有しない国を含め各国の防災機関へ衛星やネットを利用し配信する。

 今回のSTEP2は、従来のSTEP1を発展させ、観測衛星画像をウェブサイトで閲覧できる仕組みから、センチネル・アジアに参加している各国の防災機関に情報配信できるように新規に開発している。STEP2は2009年10月から試験運用を始め、3月31日から本格稼働を開始した。

 衛星とネットの通信には、富士通の高速ファイル転送ソリューション「BI.DAN-GUN」を組み込んでおり、ネット環境が十分に整備されていない地域にも確実な衛星画像配信を実現したという。STEP2では、東南アジアなどからもセンチネル・アジアのシステムにアクセスしやすいように日本の中央サーバ以外にタイとフィリピンに地域サーバを設置、中央サーバと同じ災害情報を地域サーバからもダウンロード、閲覧できるようになった。

 また、各国の防災機関が必要な時に災害情報をダウンロード、閲覧できるように森林火災情報や雨分布画像、気象衛星画像などを中央サーバから地域サーバに5分ごとに衛星通信やネット通信経由で定期配信する。災害発生時などの緊急時にアジア各国から要求があった場合には、災害地域を緊急に観測し、取得した衛星画像は、緊急観測を要求した機関やそれぞれの国の解析機関に衛星通信やネット通信経由で配信する。

 衛星画像中の災害地域がよりわかりやすくなるように地図や標高、土地利用情報などのコンテンツを重ね合わせて表示できる「WEB-GIS」サービスと、気象庁や東京大学、オーストラリア、タイやシンガポールの研究機関から雨分布画像や森林火災情報、気象衛星画像を取得し、地域サーバや各国機関に定期配信するサービスも開始する。

 STEP2は、富士通のサーバ「PRIMERGY」9台、ネットワークディスクアレイ「ETERNUS NR1000」、高信頼基盤ソフトウェア「PRIMECLUSTER」で構成されている。同社は「このシステムでアジア各国は、近年多発している台風や洪水、地震、津波などの大規模自然災害時に、より迅速に防災活動に取り組むことが可能となる」としている。

 センチネル・アジアは、2005年にJAXAが提唱、アジア太平洋地域宇宙機関会議(Asia-Pacific Regional Space Agency Forum:APRSAF)が推進する国際プロジェクト。観測衛星などを活用して、アジア太平洋地域の防災、危機管理に対応する活動として現在、23カ国、58機関、9の国際機関が参加している。

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