「ZeeM 会計」最新版--IFRSへのコンバージェンス「資産除去債務」に対応

田中好伸(編集部)

2010-04-02 20:09

 クレオは4月1日、会計システム「ZeeM 会計」の最新版を3月31日から出荷したことを発表した。国際会計基準(IFRS)への“コンバージェンス(収斂=しゅうれん)”の一環である「資産除去債務」対応機能を標準で搭載している。

 資産除去債務はこの4月以降に始まる事業年度に適用される。除去する可能性のある資産を保持する企業は、その資産を除去する費用を負債として計上する必要がある。除去する可能性のある資産の現在価値を負債に計上する割引計算と資産(資産価額)と債務(除去債務)にかかる両方の減価償却費を計算し、除去債務に必要な毎月の利息額を利息法で算出することが求められる。

 新版では、ユーザー企業からの要望を中心に30以上の機能を強化。経営戦略に必要となる財務情報を検索する機能や仕訳データ連携機能などを追加している。

 ZeeM 会計は従来から標準帳票のデータを出力する機能を搭載しているが、新版では伝票明細データや残高データを任意の条件で検索できるようになっており、データ活用の効率性が向上するとしている。

 仕訳データ連携機能では、ノンプログラミングで自動仕訳を設定できる。上流システムでの仕訳データ作成が不要となることから、煩雑なマスタメンテナンスがなくなり、月次の締め処理や決算処理などの業務効率化が図れるとしている。

 クレオは、2009年10月にZeeM 会計のIFRS対応の行程表(ロードマップ)を発表している。ロードマップでは今回の最新版で資産除去債務に対応するとともに、マネジメントアプローチを採用した「セグメント情報の開示」に対応するとしていたが、2009年11月の段階で前倒しでセグメント情報開示に対応している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  2. ビジネスアプリケーション

    AI活用の上手い下手がビジネスを左右する!データ&AIが生み出す新しい顧客体験へ

  3. セキュリティ

    MDMのよくある“12の悩み”を解決!Apple製品のMDMに「Jamf」を選ぶべき理由を教えます

  4. セキュリティ

    高まるOTセキュリティの重要性、侵入による「ブランド価値低下」を多くの企業が指摘

  5. クラウドコンピューティング

    Webアプリケーションにおけるセキュリティリスク トップ10を理解し、適切に対処するための方法を知る

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]