日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月20日、同社が「Generation 7」と呼ぶ「HP ProLiantサーバー」の新製品5モデルを発表した。
発表されたのは、インテルXeonプロセッサー5600番台を搭載した2Uモデルの「HP ProLiant DL380 G7」(28万6650円〜)、1Uモデルの「HP ProLiant DL360 G7」(26万5650円〜)、AMD Opteron 6100シリーズ搭載の2Uモデルである「HP ProLiant DL385 G7」(26万2500円〜)、1Uモデルの「HP ProLiant DL165 G7」(16万1700円〜)、ラックマウント型スケールアウト向け2Uモデルの「HP ProLiant SL165z G7」(30万45000円〜)の5モデルとなっており、いずれも6月下旬から出荷する。
同社では今回の製品を、「最新プロセッサを搭載し、拡張性と運用管理機能を強化した新世代HP ProLiant サーバー」と位置づけ、従来製品に比べて、パフォーマンスで150%の高速化、リモート管理における800%の高速化を実現したとしている。
日本HP、エンタープライズストレージ・サーバー・ネットワーク事業統括インダストリースタンダードサーバー事業本部長の林良介氏は、「今年3月には国内の月間販売台数が過去最高を記録しており、IT投資意欲がV字回復している。今回投入するHP ProLiant Generation 7は、HPが満を持して投入するもの。最先端技術の活用により、新たなサービス領域や、ハイパフォーマンスコンピューティング、クラウドコンピューティング、仮想化、統合化といった分野において、最適な構成とソリューションを提供できるようになる。日本の企業、パートナーのビジネスを加速できる製品になる」とした。
同社が新製品をGeneration 7と表現する大きな理由のひとつには、CPUの進化とともに、ハイパフォーマンスリモート管理機能「HP Integrated Lights-Out 3(iLO3)」を採用した点がある。
仮想メディアを3倍に高速化したことで、アップデートやインストール時間の短縮が可能になるほか、8倍に高速化したというリモートコンソールにより、よりスピーディーな管理環境の構築が可能になるとしている。
「iLO3は、リモート管理のニーズが増えるなかで、重要なツールとなる。ユーザーが求めている生産性向上、維持費の削減という課題に対しての回答となる」(日本HP、インダストリースタンダードサーバー事業本部 製品マーケティング本部 製品企画部の富田浩次氏)
同社の市ヶ谷ラボで検証したところ、従来のiLO2に比べて、OSインストールで58%、ファイルコピーで77%の時間短縮を実現しており、「ローカルDVDドライブに近い速さを達成している」という。
「高速化に関しては、PCI Express ASICや250MHzのRISCチップ、128MバイトDDRメモリなどの基本スペックの向上が寄与している。今回のiLO3は、性能を高めた進化が中心となっているが、性能にはまだ余力があることから、今後は機能の強化も図られることになるだろう」(富田氏)iLO3は、DL380 G7、DL360 G7、DL385 G7の3モデルに標準で搭載される。