CA Technologiesは5月31日、リカバリマネジメントソリューションの最新版「CA ARCserve r15シリーズ」を発表した。最新版では、これまでのバックアップソリューション「CA ARCserve Backup r15」とレプリケーションソリューション「CA ARCserve Replication r15」および「CA ARCserve High Availability r15」に加え、ディスクベースのイメージバックアップソリューション「CA ARCserve D2D r15」が新たに追加された。
新しくラインアップに加わったCA ARCserve D2Dの「D2D」は、ディスク内のデータをディスクにバックアップするという「Disk to Disk」を意味している。CA Technologies ストレージ・ソリューション事業部 事業部長の江黒研太郎氏は、CA ARCserve D2Dについて「専任のIT管理者が存在しない中小企業でも、簡単かつ低価格でバックアップができるソフトウェアがほしいというニーズがあった。そこで小規模システムでも展開できるバックアップソフトとしてCA ARCserve D2Dを用意した」と説明する。
CA ARCserve D2Dでは、最初に1つのフルバックアップをディスクに作成し、2回目以降は変更されたブロックのみ継続的に増分バックアップを作成する。使用するストレージ容量を削減するCA独自の技術である「I2テクノロジ」(Infinite Incremental Technology)により、サーバの負担軽減とバックアップの高速化が可能だという。また、VMware、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServerといった主要な仮想プラットフォームをサポートしており、物理環境でも仮想環境でも同一の操作でバックアップやリカバリが実行できる。
CAは、小規模システム用のレプリケーション製品としてCA ARCserve Replicationをすでに用意しており、パートナーに向けて無償のハンズオントレーニングを毎週開催している。今回のD2Dのリリースに合わせて同製品もトレーニングの対象とし、「過去1年にトレーニングを受けた約2000人と合わせ、今年は合計4000人のエンジニアを育成したい」(江黒氏)としている。
既存製品も機能を強化
CAでは、既存のバックアップソリューションとなるCA ARCserve Backupや、レプリケーションソリューションのCA ARCserve ReplicationおよびHigh Availabilityの機能強化も同時に発表している。