Exchange Online:いつでもどこでも同じメールを参照
例えば、Exchange Onlineのスタンダードライセンスには25GBのメールボックス容量、スパムフィルタ、アンチウイルス機能などが含まれる。メールの送受信はPCからOutlookで行うだけでなく、ブラウザからウェブメール用のユーザーインターフェースにアクセスすることもできるし、Windows MobileやiPhoneなどのActiveSync対応スマートフォンを使えば外出先からでもリアルタイムにメールをチェックできる。さらに、連絡先(アドレス帳)や予定表(カレンダー)のデータを社員間で共有することも可能になるほか、会議室予約などの機能も提供される。
特に、ウェブメールやスマートフォンとの連携は強力だ。外出先からのメールチェック用に、社用のメールアカウントに届いたメールを外部のウェブメールサービスに転送しているユーザーは多いと考えられるが、このような利用形態では、社外でメールを読んだり削除したりしても、会社のPCではすべて未読メールとして受信されてしまう。しかし、Exchange Onlineを導入すれば、社内からも外出先からも同じメールボックスを参照することになるので、どのデバイスから見たときもメールの状態は同一になる。また、機密情報を含むメールが複数のサーバに散逸することも防げる。
SharePoint Online:利便性とセキュリティを両立
SharePoint Onlineでも同様に、利便性とセキュリティの向上効果が得られる。ネットワークHDDを使用することで社内でのファイル共有は可能だが、他の事業所や従業員の自宅などからアクセスすることはできない。ファイルサーバを外部からアクセスできる場所に公開するとなると、適切なセキュリティ管理を施すためのコストは途端に跳ね上がる。
SharePoint Onlineの導入で、顧客へのプレゼンで利用する最新のPowerPoint資料を社員全員で共有したり、社外秘の数字が書き込まれたExcelのファイルに自宅からアクセスするといったことが可能になる。
今回のセミナーを共催したNECは、今年1月に小規模企業およびSOHO向けのBPOS販売でマイクロソフトとの協業を発表している。システム運用のノウハウがなくサーバを導入できない企業のIT化をBPOSによって促進することで、BPOSのメリットをフルに活用できるOfficeプリインストールPCの販売を拡大したい考え。販売店を通じて小規模企業およびSOHO向けにBPOSのメリットを伝えていくほか、法人向け直販サイト「NEC 得選街」の顧客を対象にBPOSに関する問い合わせの専用窓口を設置している。